ワタルさんの気持ちはちょっと重く感じたものの、車内の会話は弾み、あっという間に目的地へ。
そこは映画のテーマパークで、実際に使われたセットや小道具が多数展示されていました。
ワタルさんは、私が集中して展示を見始めると、必要以上に後ろをついてきたり話しかけたりすることなく、そっとしておいてくれました。展示物は隅々までじっくり見たい派なので、これはすごくありがたかったです。
2時間ほど滞在して、そこを出たのですが、歩いているうちにどうしても気になることが…。
ワタルさんの靴や鞄が汚すぎる…。皮革製品は使ってくるうちに味が出てくるといいますし、もしかしたらワタルさんはその使い込まれた感じを気に入っていたのかもしれません。
ただ、私にはどうしても、そういうこだわりよりも、身に付けるものに気を使わないように思えてしまって…。
また、会話の中にも気になるところが。
ワタルさん「前の彼女はすごく甘えん坊で夜中も会いたいって連絡来たから、何度もすぐ飛んでいった」
「何か欲しいって言われると嬉しくて、何でも買ってあげたよ」
恐らく、この人はすごく甘やかしたい人なんだ。自分のことは二の次で誰かに尽くすことに喜びを感じる人なんだ。
そうわかったとき、ワタルさんは私といても多分満たされないだろうなと思いました。そして、私は彼の優しさを素直に嬉しいと思えないことも。
当時の私は寄りかかるとか、甘えるとか、そういうことが大嫌いだったので…。(今はもう少し丸くなりましたが)
ワタルさんはその後も美味しいランチをおごってくださり、最後までお姫様のように私を扱ってくれました。
デート後、私は丁重にお礼をして、それから、何度かワタルさんからお誘いをはぐらかし、ワタルさんとの関係は、始まらないうちに終わったのでした。
ワタルさんを素直に好きになれれば、もしかしたら今頃婚活なんてしてなかったかもとは思いますが、こればっかりは仕方がないですよね。
当時の私にはもったいなさすぎる方でした。
これにて、ワタルさん編完結です。