2009Jリーグ第28節
G大阪 4 - 1 大宮
ついでに鹿島は、また負けました。怒涛の(事実上)5連敗。
28節終了時暫定順位
勝点 差 得点
1位 清水 50 14 42
2位 鹿島 50 11 37
3位 G大阪 49 15 51
4位 川崎 46 13 44
5位 新潟 46 13 39
6位 広島 45 11 45
鹿島-川崎の試合がそのまま3-1で終わるとすると
勝点 差 得点
1位 清水 50 14 42
2位 鹿島 50 11 37
3位 G大阪 49 15 51
4位 川崎 49 15 47
5位 新潟 46 13 39
6位 広島 45 11 45
えらいことになってきましたな~。なんと、自力優勝の可能性が復活しましたよ。
ある意味、めっちゃレベルが低い優勝争いといえばそれまでですが・・・。
3位のガンバは9敗もしてます。残留争いをしている柏でさえ11敗。
こうして考えると本当にもったいない試合が多いです。少なくとも引き分けに出来る試合が多かったですね。名古屋戦(2試合とも)とか。まあ、終わったことは仕方が無い。橋本がインタビューで言っていたように目の前の1試合をしっかり戦うことが肝要。
しかし今日の4得点はけっこう後で効くんじゃないだろうか。得失点差にあまり差が無いだけに。総得点が次のプライオリティ。現在トップ。
ガンバのJ1残りの試合相手
広島(A)横浜(H)京都(H)清水(A)鹿島(A)千葉(H)
しびれる試合が続きます。代表戦もあるしね。
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今日は、愛娘の運動会でした。小学校と合同なので出番は少し。大阪のときは仏教系の私立だったけど、幼稚園だけで運動会をしてて、めっちゃ気合が入ってた。ここまでやるかってぐらい。演目数も、その中身も。そのときは、なんか北○鮮のマスゲームみたいで、もっとのびのびさせたほうがなんて思っていましたが、親ってのは勝手なもので、公立幼稚園の、せりふの少ない生活発表会の劇も、運動会の簡単なお遊戯も、なんか手抜きに見えてしまう。シャッターチャンスやビデオを回す時間は明らかに短かったです。朝早く場所取りも今回は無し。
さて、運動会を見ながら、気になっていたのは、もちろんガンバの試合。午後3時過ぎに閉会式で、速攻帰って、映像を見ないように慎重に追っかけ再生スタート。
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前半は、完全に大宮のペース。リーグ戦で負け越している大宮、自信を持って試合を進めている印象。思い起こせば、昨シーズンは会社の帰りに万博で見て完敗し(まだ大阪にいました)、今シーズンのアウェー、初のNACK5に参戦して、ミチの長いスランプのきっかけとなる試合を目の当たりにした。大宮戦、見に行くとろくなことが無い。しかし立ち上がりは、「またか」と思わせるような低調な内容だった。
まずスピード感がない。その原因はいろいろありそうだが、やはりペドロ・ジュニオールがチームにフィットしていないことが最大の原因だろう。2列目もペドロにボールが入ったら追い越さず見てる感じがある。ペドロも神戸戦に比べればまだましだが、キープもできず、無暗にドリブルで突っかけてはカウンターのきっかけを相手に与え、ルーカスの邪魔をし、二川の芸術的パスを決めきれない。二川を除いて中盤もミスが多く、DF陣は踏ん張っていたが、前線からの守備もルーズな感じがした。まさに失点を招いたオフサイドトラップ(の失敗)は、アグレッシブな守備ではなくお手軽にオフサイドを取ろうという意識の表れではなかったか。そもそもセットプレーで相手をオフサイドポジションに置き去りにするあのプレーは、0-0の早い時間帯にするプレーじゃないだろう。勝ってるときに前ばかり見ている相手にこそ有効なプレー。今回は、加地の動きが遅れ(もしかしたらサインが伝わってなかった?)、失点につながってしまった。
まさに、大宮の描いたプランどおり。これで目が覚めたガンバが一気呵成に攻めてきたら、裏に石原が飛び出してカウンターから得点を狙う。しかし、前半はガンバは目を覚まさなかった。これが結果的に良かったのではないか。相変わらずミスが多くスピードがあがらないガンバは、敵陣深くまで入れない。ということは逆にカウンターもされないわけで、だらっとしたペースで前半終了。
失点して殴られて、猪突猛進で攻めていたら、NACK5の二の舞だっただろう。ハーフタイムという、目が覚めただけじゃなく、顔を洗う時間があったのがよかった。
後半はスピードがぐっとあがりパスのテンポも良くなった。大宮は「今日のガンバはぬるい」と思っていたのではないか。守備のアプローチが緩慢になり逆にスペースを与えた。
まず1点目は、大宮のコーナーから。こぼれを中澤が拾って、二川にロングパス。この思いやりの無い難しいパスをものともせず芸術的なトラップ。二川がベルカンプに見えた!そう、前に記事にしたが、1998年フランスW杯準々決勝オランダ対アルゼンチンで見せたベルカンプの世界遺産級のトラップ。一瞬それを万博で見た。そのあとのプレーは川崎戦をなぞるよう。ボレー気味にスペースへパス。そういや川崎戦も二川に出したのは中澤だった。このときの中澤のパスも思いやりの無い難しいバウンドのパスだった。少し前の試合で中澤がクロスを折り返して二川のジャンピングボレーのシュートをアシストしたこともあった。中澤-二川の黄金SMコンビの完成か!?二川の天才ぶりは、難しい状況で発揮されることを中澤は良く知っているようだ(笑)。で、さすがにペドロはこのシュートを決めて、同点。よしっ!!
2点目。1点目は左でボールを受けた二川が疾風のように右サイドにあらわれた。二川からのクロスを橋本は昨晩の「(旧)スーパーサッカー」見たな、と思わせるような、お洒落なヒールでのシュート。これは決まらなかったが、こぼれを素早く押し込んで2分で逆転!よっしゃー!!
3点目。ガンバの看板商品、遠藤-山口のホットライン。コーナーからどんぴしゃヘディングシュートが決まる。よっしゃあーーーーー!!!
大宮のDFは完全に崩壊。まったくマークについていない。後ろの中澤もフリーだった。
西野監督、ここでペドロOUTバンドIN。カウンターにはJJよりもバンド。というよりもペドロ引っ張りすぎのような気もするが、前がかりになった大宮の裏のスペースをペドロのスピードでつきたいということだったんだろう。ところで気になったのがバンドのスパイク。金色っていうか蛍光レモンイエローっていうか。バンドらしくない。で、なかなかボールにも触れない。
ベンチ、立て続けに手を打つ。
下平OUT安田IN。これは、安田の「NACK5の呪縛」を解くための、西野監督の温情采配?いや、残り試合はチーム総力をあげての試合になるため、安田を復活させるにはこの大宮戦が一番効果的と判断したんだろう。
最高の出来だった二川OUT山崎IN。川崎戦でも見せた山崎の精力的な運動量でかき回す。
4点目。大宮のコーナーを藤ヶ谷がパンチ。ペナルティエリア近くでヘディングでクリアしたのが山崎。それをバンドがダイビングヘッドで遠藤につなぎ、遠藤が左サイドを駆け上がった安田にパス。安田は無理に突破を図らず早めにショートクロス。ゴール前に猛然と突進してきたのは自陣ゴール前でクリアした山崎だった。左足はからぶりしたが、軸足にあたって結果的にビューティフルゴール。絵に書いたようなカウンター。自陣ゴール前から敵陣ゴール前に一気に走りきった山崎、泥臭くポストプレーを遂行したバンド、きちんとつないだ遠藤、チャンスを逃さず左サイドを駆け上がった安田。交代選手+遠藤が、それぞれの特徴を生かしきった素晴らしいゴールだった。さぶいぼ出た。
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藤ヶ谷 : 6.0 (一回、あれっ今日も松代?と思わせるようなプレーもありましたが、
あとはまあ無難にプレー。)
下平 : 5.5 (藤本に押し込まれた。全体的には落ち着いてプレーしていた。)
山口 : 6.5 (欲しいところで得意のプレー。さすがキャプテン!)
中澤 : 6.5 (セットプレーではマトと競り合い、二川を御す。よく見えている。)
加地 : 5.0 (失点につながったオフサイドトラップのミスはいただけない。
これから先は致命傷になりかねません。
それからクロスですが・・・・昨日テレビ観戦した広島-清水戦の、
清水・市川のクロスと比べると・・・・ドライバーショットとサンドウェッジぐらいの
差がありまする・・・。)
明神 : 6.0 (流血??それでも明神は明神。あと6試合、壊れないことを祈るばかりです。)
遠藤 : 6.0 (随所にらしさは見せるものの、普通の出来。山口とのホットライン復活は、
残り試合を考えると極めて有効。イエローのリーチが気がかり。)
橋本 : 6.5 (前半はミスが目立ったが、逆転弾で帳消し。インタビューの明朗さで+0.5)
二川 : 7.5 (疾風の如くあらわれ、芸術的なボールさばき。手がつけられない感じ。)
ルーカス: 6.0 (いつになく疲れていたように見えました。ペドロを相性は????)
PJ : 5.5 (いまだフィットせず。前半はブレーキ。得点はしたもののまだ時間はかかりそう。)
ばんど : 6.0 (見せ場はなかったが、4点目につながった執念のつなぎは評価できる。
スパイクの色は???)
安田 : 6.0 (呪縛を解こうと必死にプレー。久しぶりに1アシスト。)
山崎 : 6.5 (短い時間に特徴をフルに発揮して1得点。賞賛に値します。)
西野監督:6.5 (交代策がずばり当たる。ペドロの扱いについてはまだ課題が残る。)
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殴られないと目を覚まさない。殴られたら倍倍にしてお返しする。
これがガンバのサッカーのカタルシス。
2005年や2006年シーズンはこういう試合が多かったが、今シーズンはこの試合が初めてだ。カウンターだとかセットプレーからだからガンバらしくないんじゃない。ガンバらしいのは、この快感を伴う逆転勝ちだ。この勝利で、昨日引き分けた清水、今日また負けた鹿島に、ついに勝点1に迫り、堂々と首位争いに名乗りをあげた。
PS 岡田さん、遠藤を大切にお願いします。