2009Jリーグ第13節(万博記念競技場)


ガンバ大阪 0 - 1 鹿島アントラーズ

 (勝ち点20)         (勝ち点29)




中断前、そして何よりも、これで負けると勝ち点差9となる前半戦の天王山の鹿島戦。

鹿島の見事な横綱相撲に負けてしまいました。


後半はずっとガンバが押しまくっているように見えましたが、ある意味、鹿島の予定調和の試合運びでした。鹿島・中田の得点は、本山のクロスが遠藤の足にあたってコースが変わりそこに入ってきた中田が押し込んだもの。ある意味、運がなかったともいえそうな失点ではある。

でもそこからの戦いが鹿島はうまいね。カウンターなんて、こうすれば相手の逆がとれるって感じで、速く、うまい。ガンバはよく守ったと思います。



おー、大宮が1点とったね、浦和から。



JJのクロスバーにあたったループも紙一重ですが、運を引き込むのも実力のうちと言えそう。後半は、こりゃいずれ同点にできるかなと思いましたが、最後の壁が厚く、高い。遠藤や橋本、ルーカスが何とか穴を見つけようと狙っていましたが、どうしてもこじ開けられない。レアンドロがいればドリブル突破を狙ってファウルをもらうこともできるんだろうけど、ドリブラーの佐々木と安田はサイドに張り付いたまま。

勝ち点差9は相当重い。今シーズンの鹿島はおもしろくないぐらい堅い。小笠原とコオロキがいないこの試合は相当チャンスでしたけどね。




いくつか感想です。


1.下平、狙われる

いきなり内田との勝負でぶっちぎられてました。スピードに相当差がある。失点もガンバの左サイドでした。チームメイトも狙われるのがわかってたのか、遠藤、山口がかなり引っ張り出されてました。

スピードは天性のものがあるからこれからいくら練習してもスピードアップは難しい。いかにいいポジショニングと体の入れ方で1対1に対抗するか、グアムキャンプで相当鍛え上げないと、各チームが狙ってくるのはみえています。こうしてみるとガンバってスピードのある選手って少ないですね。


2.宇佐美と大迫

年齢差は2つ?でもかなり大きな経験値があったように見えました。もちろんチーム戦術とかにもよりますが、大迫は自分で動き出してボールを引き出している。それが宇佐美にはない。だからほとんど消えている。ボールを受けたときは光るプレーをするし、実際ガンバのファーストシュートの場面、スペースへ入っていく動きはよかった。トラップも正確。でも消えている時間が長すぎる。まあ大迫も前半は消えていましたけどね。

まだ廻りに遠慮しているのかなあ。もっと自由にやったほうがいいような気がします。今日は2トップのシャドーでしたが、まだスペースがあって前を向きやすい左サイドハーフのほうがいいような気がします。

もっと走らないと、家長みたいに、素晴らしいキレキレドリブルを持っているのに宝の持ち腐れになってしまう。西野監督にはこのガンバの宝を日本の宝に育ててほしいし、宇佐美ももっともっと学んでほしいと思います。


3.安田の功罪

後半その宇佐美に代わって安田IN。左サイドハーフに入って、ルーカスとJJの2トップ。う~ん、宇佐美の時もこうしてたらよかったんちゃうん??という気がするのだが、これで左サイドを制圧して鹿島を押し込む・・・・そんな風にみえましたが、実際には内田が攻めるのを自重して守備に徹していたと言うのが真相だろう。何度か安田らしい1対1で勝負してクロスをあげるプレーもあったが、佐々木のクロスがこぼれてきた場面では、思い切ってダイレクトでシュートしてほしかった。中途半端なコントロールショットにみえました。まだ何かプレーに迷いがあるみたいだけど、攻撃に関しては少しずつ戻ってきている気がします・・・・が!!!守備はもう恐すぎる。ソウル戦でのヘロヘロバックパスに引き続き今日も浮き球の処理とかバタバタして危なっかしくて見ちゃあおれん。相当、トラウマになってるみたい。大宮戦のアレが・・・。グアム合宿では守備を徹底的に鍛えてほしいです。インターバルダッシュ(大学の時の合宿で一番しんどかった・・・)で鍛えまくれ!



あー、レッズ同点だ。



4.遠藤の執念

今日ゴールへもっとも執着していたのは遠藤だったと思います。2.5列目から何度も飛び出して何度も惜しいシーンがあった。後半は鹿島の分厚い壁のクラックを探って何度も縦パスでの崩しにトライしていた。けれども鹿島のディフェンスは、遠藤の「DFを食いつかせる(集める)縦パス」に対し絶対にバランスをくずさない。完全にカウンター狙いでかつカウンターマイスターのような鹿島に対しちょっとリスクが高すぎるような気もしましたが、ある意味、ガンバの、遠藤のスタイルを絶対に変えない執念を感じました。



5.中澤の成長

今日の中澤、よかった。鹿島のスピードに乗ったプレーに対し落ち着いて対応していた。バックヘッドは惜しかったね。とにかく、勝利への強い意欲を発散しまくっているところがいい。ソウル戦は事実上のリーダーでした。山口が日本代表に召集され、また今日イエローをもらって、次の新潟戦は出場停止。グアムキャンプは、中澤中心に、パクと高木が競る形に。もし、新しいコンビが新潟戦でいいパフォーマンスを見せたら、山口も鉄板ではないかも。今日、トゥーリオが負傷で前半で交代。今日万博に来ていた岡ちゃんは、中澤を追加招集!?・・・・をするぐらいなら、鹿島の岩政、だよな、ふつー。(でもなんでこの人、チャンピオンチームのレギュラーなのに選ばれないのかね?)



6.ベンチの選手

ばんど・・・ソウル戦はキャプテンマークを巻くことで自分が引っ張っていくということを勘違いしたような独りよがりのプレーに終始。相当気合が入ってたんだろうね。CFらしいっちゃらしいけど。現時点では西野監督の序列では宇佐美より下?それとも交代出場でも力を発揮してくれる選手として評価されているのか?

高木・・・少なくとも水本より大人であったことは間違いない。グアムキャンプへの意気込みは相当なものであることは想像に難くない。「山口は鉄板だとしても少なくとも中澤より上やろ」シーズン前は心のどこかにそんな気持ちもあったかもしれない。ガンバはまだたくさんの試合が残っている。まだまだこれから。

倉田と寺田と武井・・・3人ともソウル戦では気合の入ったプレーを見せた。寺田のドリブルは鬼気迫るものがあった。腐らずがんばってほしい。遠藤と明神以外のポジションはまだ開かれているはず。

加地と二川・・・はよ、もどってこいや。




7.採点

藤ヶ谷・・・6.0(1失点は仕方がない。安定していたと思います。)

下平・・・5.5(完全に狙われていましたね。スピードがないのは致命傷。それをカバーできる技術を見につけないと、次のステージに上がれない。)

中澤・・・6.0(安定していました。彼は本当にプロ選手として尊敬すべき人だと思います。毎年まるで期待されていないような補強を目の当たりにしても腐らず努力をして、レギュラーを獲る。素晴らしいよね。)

山口・・・6.0(イエローはちょっと厳しい。)

橋本・・・5.0(大迫にけっこうやられてました。やっぱりこの人は中盤のプレーヤーですね。)

明神・・・7.0(とにかく足を目いっぱい伸ばしてカウンターを阻止していました。岡田監督はどう見てるんかなあ。完全に代表クラスだと思うけど。甘い?)

遠藤・・・6.5(あともう少しトラップがよければ・・・。どんな相手でも遠藤は自分のプレーにこだわりますね。)

佐々木・・・6.0(スタミナ不足を克服?最後まで走ってました。遠藤からの絶妙パスはせめて枠に蹴ろうね。)

ルーカス・・・6.0(名波さんが言うにはルーカスが2トップに入ってから鹿島のDFラインを押しこむことで中盤に深みをつくったとのこと。)

宇佐美・・・5.5(消えている時間が長すぎる。もっとパスを受けるための努力をしなきゃあ。左サイドのほうがいきるんじゃあないかなあ。)

JJ・・・6.0(ヘディングは競り勝っていました。ループシュートは惜しかった。)

みち・・・5.5(攻撃力は戻ってきつつあるけど守備は・・・・。ブログでしょーもない落ちを考えている暇があるんやったら、練習せい、と言いたい。でもブログ更新は楽しみにしてますけど)

パクとばんど・・・短かったので評価なし。もっとがんばれ。

西野監督・・・6.0(打つ手はすべて打ったと思いますが、2人のCBをベンチに入れる気遣い(?)で、攻撃の選択肢を狭めている気がします。)


名波さん・・・7.5(聞いてて「なるほどお~~~」っておもいます。テレ朝のおちゃらけ中継にはもったいない。)





今日の試合、シュート数とかポゼッション率とか、数字に表れるデータはたぶんガンバのほうが上だろう。けれど、結果は逆。ポストに当たったシュートとコースが変わったクロスの差は紙一重??でもその紙の厚みはまだけっこうありそう。


ただ、ガンバの魅力って、鹿島のような磐石の強さがないところなんだよなあ。脆さと背中合わせの攻撃力が魅力なんですよね。スタジオで作りこんだ完璧な演奏の音楽よりも、多少失敗もあるけどライブ感満載のコンサートとのほうが、ドキドキする。その違いのようなものかな。



しばらく、週末がつまらんのお~。


その間、溜まった別のブログねたでいきます。