ガンバ撲滅委員会
どうもS川です。クライミングネタが全くないので、きょうはオピニオン的な記事をひとつ。テーマは「ガンバ」です。みなさん、まずよく考えてみましょう。ガンバ…ガンバですよ!あぁ~文字にしただけで恥ずかしい。恥ずかしくないと反論するアナタ!あなたはクライミングの世界に浸かりすぎです。こっちの世界に免疫のない意中の異性を、いま流行りのボルダリングジムにでも連れていって、ガンバ!と大きな声で応援してみましょう。相手が登っているときではダメですよ。初心者は登ることに必死で聞こえていないかもしれません。ですので、誰かがトライ中に叫ぶのです。結果はだいたい見えています。そう! ガンバはボディビルで言うところの「キレてる! デカい!」に近いものなのです。免疫がない人には、去年流行ったギャグといっしょ。悪寒がはしるだろぉ~!ちなみに、うちのジムでは、ガンバが禁止されています。「効いてる、効いてる!」なんてのをプラスした日には、天空ペケ字拳が飛んできます。ちょっと横道に逸れましたが、このガンバ禁止というのは、個人に発令された例があります。今を遡ること10年ほど前。クライミング界のファッションリーダーO氏は、リードコンペの最中に「ガ~ンバ」と野太い声で応援しては、次々と友人クライマー達を落としてきました。どうやら「~」のところに呪いがかかっているらしく、これを恐れた友人達は本人に禁止令を出したのです。これ、紛れもない事実です。コンペ中のガンバについては、O氏のオカルトチックなものは例外として、悪性のものと良性のものに大別できます。敵が登っているときにかかるもので、明らかに間違った手順になったときに、あえてコールするのが悪性。ものは試しです。「あっ、あいつ間違いやがった」と見たら、すかさず誰よりも大声で叫びましょう。敵は自分のシークエンスが正しいと思い込み、うまくすれば……。ですので、どんな手を使ってでも勝ちたい人はどうぞ。ただし、今どき、誰でもビデオをまわしていますので、あとであなたの人間性が疑われるのは言うまでもありません。そして、良性とは正反対で選手を登らせるものです。私も過去にコンペに出てみたことがあり、そのときは何度となくこれに助けられました。ここが勝負所だぞ!というところで発せられるものは、力と勇気と「ここさえ超せば表彰台」という打算をもたらしてくれます。オプションとして「まだまだだぞー」「出しとけー」などを加えましょう。きっと、あなたの応援している選手は、順位を上げられるはず。ただし、うまくやらないとジャッジから睨まれ、最悪の場合、選手が失格になります。まあ、遠い異国の地なら、日本語の微妙なニュアンスがどれだけ理解されるかわかりませんけどね。おっと、ガンバを撲滅したいはずなのに、いつの間にか使用法になってました。もっと言いたいことはありますが、そろそろやめておきましょう。では、最後にガンバについての豆知識。スペイン語では「ガンバ=エビ」です。エビエビー!