ラース・トゥヴェーデが、「市場の動きは幾度と繰り返される高騰と暴落の繰り返しだ」と具体的な事例を挙げて数学者の友人に話をしたところ興味深いことを教えてもらった。
その友人が言うには「市場は強力なポジティブフィードバック・ループが働いており、このループはある種のフラクタルな振る舞いと結合している可能性がある。」ということだった。

つまりは市場でどんな力が働いているか、その力学を理解すれば、市場の振る舞いを予測する事は、おそらく短期的には可能だろう。
しかし、市場の長期的な振る舞いを予測する事は不可能である。
これを数学的な世界ではカオスと呼ぶ。

ところで、株価予想、その多くは線形モデルによってなされている。
多変量解析だったり、回帰分析だったり、私自身もその程度の分析で事足りると考えていた。

しかし、市場のある種の反応について説明がつかない事も事実だ。
例えば世界金融危機であれ最初は小さな事件だった。(サブプライムローンの支払遅延による貸し手側の経営破綻)
日本はサブプライムを組み込んだファンドはほぼ無いと証券会社が断言して、今回の市場の反応について影響は限定的であることを公言していた頃もあった。
しかし、その小さな事件はより大きな集団的ヒステリーを引き起こし(信用不安による連鎖的な資産売却)、世界規模の金融危機となりファンドの価値は半分以下に暴落した。
これがいわゆる強力なポジティブフィードバックと呼ぶゆえんだ。

株価の予測は、カオス的な振る舞いにより、短期的には予測可能だが長期的には全く意味を成さない。
おそらく、ファンダメンタル分析も乱暴だが「株価予測には使えない手法だ」といっても過言ではないだろう。
1株あたりの利益率などまったく反映していないのが株価だ。
そんなことより、以前良いニュースがあったときに比べ、今回のイベントでどこまで反応するのか?という相対的な割安感もしくは割高感という、あいまいな人間の価値基準によって株価が振り回されているのが事実だろう。
もっと言えば、良いニュースが流れ信用買いがたっぷり仕込まれた急騰銘柄ほど、空売りを仕掛けるうまみ大きいのも事実である。
そんな銘柄を機関投資家が虎視眈々と狙っており急騰と急落を繰り返すのである。
まったくもって泥臭い話だが株価の動きとは、それが真実だ。
これらを分析する上で、たった1つのイベントが他のイベントへ伝播してさらに反響と増幅しながら大きな流れを作る人間の感情を集約した様がチャートから読み取れる。
それらは自然界の共鳴振動と同じような現象を起こし、フィボナッチ数列やフラクタルなどという幾何学的なチャートを形成するのである。
私にとって売買のタイミングは、たった2つの事柄で全てが完結します。

「上昇し続けているときに買い」
「下降し続けているときに売り」

ただこれだけです。
トレーディングはそれほど複雑怪奇な事ではなく、上がるか下がるかそのままかの3者択一です。
戦略はシンプルなものでないと、判断に時間がかかる上に誤りやすくなります。
なので普遍的でシンプルな戦略こそが、なにより「使える」戦略なのだと思います。

しかし、これを理解するのに、私はどれほどの経験と損失を要したか計り知れません。
この究極の真理こそがトレードにおける判断基準の全てだと言っても過言ではないと思います。

「上昇し続けているときに買い」
「下降し続けているときに売り」

トレードをするとき、この言葉通りに行動することを心がけています。
唐突ですが、私はトレードを始めてから利益の範囲内でしか損失を出した事がありません。
要するにずっとプラスが続いています。
私はトレードでなぜ損失を出す人がこれだけ多いのか、わかりませんでした。
自分は特別優秀な人間だと思っていませんし、ごく当たり前にトレードをしているつもりでした。
でも、どうやら決定的に違う点があったようです。
それは、予測を立て決めたら変えないということでした。

私は、トレードをする時あまり考えません。
なぜなら、判断を誤るからです。
何よりチャートの動きに集中するようにしています。
例えば野球でバッターボックスに立ったとき、相手の投げる球に集中して体が反射的に動くのと似ている気がします。

なのでトレードする前に下準備としてファンダメンタルや指標を眺めて、相場の雰囲気を掴むようにしています。
そして、トレードを始める前に1つだけ重大な決断をします。

今日は上がるか、それとも下がるか。

これは、その日トレードを始めたら決して覆りません。
ちょっと強引なトレードスタイルかもしれませんが
一度決めたら決して覆さない。
これが重要です。

多くの人はトレンドに従おうとして、場中にちょっと下げると、もっと安値で買いたい!とか考えがちではないでしょうか?
でも、私はもっとシンプルに考えていました。

以下のどれも結局は上昇だったということになります。

寄り付き  前場   後場   大引け
---------------------------------
上昇  → 上昇  → 上昇 →  上昇

上昇  → 下落  → 上昇 →  上昇 

上昇  → 下落  → 下落 →  上昇 

下落  → 下落  → 下落 →  上昇 


だったら買い持ちしていればよかった。
ということになりませんか?

そして、場中で下げたとしても安値かどうかは誰にも分からないということです。
前場でちょっと下げても、その後もっと下げたら意味が無いからです。

寄り付き  前場   後場   大引け
---------------------------------
上昇  → 上昇  → 上昇 →  下落

上昇  → 下落  → 上昇 →  下落 

上昇  → 下落  → 下落 →  下落 

下落  → 下落  → 下落 →  下落 


大事なのはあなたの買った値段より上がるか下がるかであり、安いか高いかなんて関係ないということです。

だったらシンプルに自分の買った値段で最初から最後まで勝負すればいいわけです。

そして、自分の買った値段より下げたら損切りしてください。
自分の買った値段に到達したらまた買ってください。
最後に自分の買った値段より高くなって売れれば利益です。
高くならなかったら、残念だけど運が悪かったという事です。
たったこれだけで大損しません。

そして、ファンダメンタルやテクニカルをある程度勉強していれば
たったこれだけで利益が出る事のほうが多いのです。

私の我流テクニックで恐縮ですが、もし興味があれば自己責任でやってみてください。