【文様の種類】植物文様その6
着物や帯に使われる植物文様は世界中のいずれの国、いつの時代にも非常に多いものです。とくに四季の変化に富んだ日本にはさまざまな植物が身近にあり、美しいな形や生命力を愛で、文様化してきました。桜や椿、藤、紅葉などは季節感のある文様ですが、それぞれを組み合わせて四季の美を表現するのにもよく使われています。また、特定の花ではなく自由に図案化した草花紋様や、ある決まった植物や動物、器物などを取り合わせて吉祥性や文学的・詩的情緒を表現するものもあるなど、植物文様は着物や帯に最も多く使用され、多種多様な展開を見せています。近年は洋花も加わり、さらに種類が増えました。
杜若文(かきつばたもん)
アヤメ科の花で燕子花とも書きます。平安時代から好まれ、詩歌や絵画、工芸品などに多く描かれてきました。能装束にもあります。杜若だけを使えば季節感がありますが、他の草花とともに四季の花のひとつとしても使われます。紅型染めや風景模様にもあります。
百合文(ゆりもん)
由利はすでに『古事記』に記されていますが、意外に文様には少ないです。桃山時代の能装束に、写実的に描かれた鉄砲百合が見られます。また「百合菊唐草文段唐織」は、段替わりで垣根と百合を整った形で文様化したものです。現代でも着物や帯に使われる文様です。
笹文(ささもん)
笹は竹の類で丈の短いものを総称し、熊笹や粽笹(ちまきささ)などがあります。竹の文様と同じく吉祥を意味し、古くから描かれてきました。唐草と組み合わせた笹唐草(ささからくさ)、笹蔓文(ささづるもん)、雪持笹(ゆきもちささ)など種類も多く、小さな笹の葉小紋もあります。紋章にも多数見られます。
笹船文(ささぶねもん)
笹の葉で船を作って遊ぶ習慣は鎌倉時代頃からあったとされ、船は笹小舟(ささこぶね)ともよばれました。この船の形を文様化したもので、笹の葉で船体と帆を作り、松葉で帆綱と波を表した図案が多く、江戸時代頃から浴衣に多く用いられました。着物や帯の柄としても使われます。
紫陽花文(あじさいもん)
紫陽花は日本固有の花で、「万葉集」にも詠まれているほど古くから愛され、鎌倉時代に園芸化されました。青紫色の大きな花が好まれて、江戸時代には陶磁器や蒔絵などの工芸品に琳派(りんぱ)が巧みに文様化しました。小袖にも表され、現代は浴衣、着物や帯にも使われる文様です。
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