850万ページ!?米政府の慰安婦問題調査で「奴隷化」の証拠発見されず

 

11月27日の産經新聞一面には、下記の様なタイトルの記事が掲載されていた。

『米政府の慰安婦問題調査で「奴隷化」の証拠発見されず…日本側の主張の強力な後押しに』

このタイトルだけみると、1944年の米国軍のミートキナにおける慰安婦調査書で記録された

「日本軍の近くにいた慰安婦とは、単なるプロの売春婦だった」

という衝撃的な内容の報告書と同じ様な内容のものが見つかったのではないかと思われるかもしれない。

しかしそうではない。

なんと、米国政府が戦争から55年経った西暦2000年に、当時はクリントン政権だったが、ドイツと日本の戦争犯罪の大規模調査を行い、その調査がブッシュ政権にまで続き、合計8年もかけて膨大な資料を残していた、というニュースなのだ。

しかもこの調査報告書によると、日本軍が慰安婦を奴隷のように扱ったり、慰安婦に対する戦争犯罪を起こしたケースが全くなかったと論じているというのだ。

 

この報告書の名はIWG、日本語に直すと

 

「ナチス戦争犯罪と日本帝国政府の記録の各省庁作業班(IWG)米国議会あて最終報告」

2007年4月に議会に提出されたという。具体的に言うと、クリントン政権時代に成立した「1998年ナチス戦争犯罪開示法」と「2000年日本帝国政府開示法」に基づき、第2次大戦での日独両国の戦争犯罪の情報開示を徹底させる目的で00年に始まった調査なのだという。

国防総省、国務省、中央情報局(CIA)、連邦捜査局(FBI)などに未公開の公式文書を点検し戦争犯罪に関する資料の公開を指示した、と書いてあるので、相当大規模な調査、かつ緻密な作業がなされたことは間違いないだろう。

恐らく来年の戦後70年において、このIWGの存在は、一挙に注目される事になり、多くの心ある日本人がこの名前を覚える事となるだろう。

そしてこの調査結果が、日本が主張する正しい歴史的真実を後押しする強力な後押しになることは間違いないだろう。

 

産經新聞では下記のように書いてある。


調査対象となった未公開や秘密の公式文書は計850万ページ。そのうち14万2千ページが日本の戦争犯罪にかかわる文書だった。

日本に関する文書の点検基準の一つとして「いわゆる慰安婦プログラム=日本軍統治地域女性の性的目的のための組織的奴隷化」にかかわる文書の発見と報告が指示されていた。だが、報告では日本の官憲による捕虜虐待や民間人殺傷の代表例が数十件列記されたが、慰安婦関連は皆無だった。

報告の序文でIWG委員長代行のスティーブン・ガーフィンケル氏は、慰安婦問題で戦争犯罪の裏づけがなかったことを「失望」と表明。調査を促した在米中国系組織「世界抗日戦争史実維護連合会」の名をあげ「こうした結果になったことは残念だ」と記した。
つまり、中国側の反日プロパガンダ団体が

「カネも出す、捏造でもしてもらって構わないから日本軍の犯罪を洗いざらい調べてくれ!!」

とかなり明確にこの調査報告を後押ししたにも関わらず、なーんにも見つからなかった、という事実のみ浮き彫りになったのだ。

しかしなぜ、このような膨大な資料が眠ったまま、公表、公開されなかったのだろうか?

そこに謎が残る。

 

産經新聞では一言

「米側で提起される事はほとんどなかったが」

と記載されているに過ぎないが、恐らく決して米国側にも中国側にも良い情報、有効な日本との取引材料にならなかったことがわかった為、こっそりとしまったのではないかと私には思われてならない。

8年かけて調べたが、ネズミ一匹出て来なかった、ということなのだろう。

 

この調査報告では、

『戦時の米軍は慰安婦制度を日本国内の売春制度の単なる延長とみていた。』

と記載されているという。

 

もちろんこれは真摯に研究を行った日本人研究者の調査と重なるわけだが、公にこの850万ページの資料が出てくる事になるとすると、大変な衝撃が、韓国や中国内で起こるのは間違いない。

 

ところでこの調査書を発見したのは誰だったのだろうか?

慰安婦問題の分析を進める米国人ジャーナリスト、マイケル・ヨン氏が、その中心にいたと産經新聞は報じている。

 

氏は最近注目されている米国人だ。もとグリーンベレーの肩書きをもつ異色のジャーナリストだが、イラクの問題を論じ、米国でベストセラーを持っており、慰安婦問題の新展開に関して、嵐を呼ぶ男になるのは間違いないだろう。

 

ヨン氏は産經新聞の取材に
「これだけの規模の調査で何も出てこないことは『20万人の女性を強制連行して性的奴隷にした』という主張が虚構であることを証明した。日本側は調査を材料に、米議会の対日非難決議や国連のクマラスワミ報告などの撤回を求めるべきだ」
と語ったという。まさに正論だ。

最後にこの記事ではこう論じている。


IWGは米専門家6人による日本部分の追加論文も発表した。論文は慰安婦問題について

(1)戦争中、米軍は日本の慰安婦制度を国内で合法だった売春制の延長だとみていた

(2)その結果、米軍は慰安婦制度の実態への理解や注意に欠け、特に調査もせず、関連文書が存在しないこととなった-と指摘した。

 

さて、この大スクープ、一体どのような展開を見せるのだろうか?

楽しみでならない。