日本国・中国と「韓国の歴史」と文化の違いを知ろう

南 充浩

我が国の歴史において、現代に直接通じる文化が生まれたのは室町時代だとされている。
平安時代までは古代に属する。鎌倉時代は庶民の文化はそれほどに発展しなかった。
能、狂言、茶の湯などの現代に通じる文化が生まれたのは室町時代であり、農業技術が格段に向上して生産量が飛躍的に増えた。
また貨幣経済も発達し、馬借や車借などの運送業も現れた。

中華の歴史において、同様の時代は宋の時代である。
とくに北宋の時代である。
日本人は唐の時代の文化を好むが唐の時代の文化は貴族文化であり、庶民文化は発達していない。
宋の時代は貴族主義から脱し、官僚が統治し、民衆の文化が発展する時代だった。
また景徳鎮の磁器など新しい産業も生まれ、貨幣経済も発達した。
唐の時代は民衆が夜間うろつくことは禁じられたが、北宋では民衆は一日中街へ繰り出すことができた。
その結果、飲食店も発達し、講談や講釈などの娯楽も発達した。
三国志や西遊記などの原型は宋の時代に生まれている。


さて、朝鮮の歴史を見るとき、朝鮮には大衆の文化が大発展した時期がない。
また貨幣経済は日韓併合後まで発達しなかった。

朝鮮の文化は常に両班のみの物であった。

そういえば、日中はともに仏教をはじめとする宗教文化も発展した。
中国なら仏教と道教だ。

しかし、朝鮮は李氏朝鮮のすさまじい廃仏政策によって仏教文化は衰えた。
高麗時代に1万あった寺が李氏朝鮮時代にはわずか48まで縮小された。

また李氏朝鮮という国家にあって僧侶は差別対象となる賤民とされた。

比較をすればするほど文化圏は同じでも日中と朝鮮では歴史的発展が大きく異なることがわかる。

朝鮮の場合、李氏朝鮮の500年間はすべてが発展せずに凍結されていたといえる。

そんな風な目で歴史を見てみることをお勧めする