４◆ひとり上手

禁欲４日目です。


私は時々、貸し自習室を利用します。
今日、ロビーで休憩していたら無料Wi-Fiが利用できるようになったと書いてあるのを見つけたので、さっそくiPod touchを接続して、試しに地図を表示してみました。

ここで話が横道に逸れますが、私は地図を眺めるのが割と好きです。
行動範囲は広くないし、自分で車を運転して出かけることもないので全然道に詳しくないのですけど、少しだけ知っている道路がどこまで続いているのかとか、もしあの山を越えてずっと行ったらどこに出るのかとか、思いを巡らせながら眺めると、意外な発見があって面白いです。
また、私の住む街は中心部以外は公共交通機関があまり充実していないのですが、地図を眺めながら「もしも、あの鉄道や路面電車が廃止されていなかったら…」とか「もしも新しく鉄道が開通したら…」なんて妄想するのも好きです。

話を元に戻しまして、そんな感じで地図を眺めていると、ふとあるものに目が留まりました。
それは女子校でした。
親しい人間に女子校へ通った人はいませんので（そもそも異性の友達がいない）、私は女子校に対してちょっとミステリアスな、どこか秘密の花園のようなイメージを持っています。
しかも中学と高校を男子校で過ごした私にとって、女子校は都市伝説に近いような存在です。
そんな都市伝説が航空写真に写っているのです。
思わず、その女子校の画像を拡大しました。
拡大できる限界まで、拡大しました。
見えたのは、他の建物と変わらない屋根と、人がいるのかどうかわからない（多分いない）校庭と、駐車場にとまっている車だけでした。
全然面白くもなんともありませんでした。

頭の中では、自分の期待しているようなものが見られないことくらいわかっていたはずなのに、見てしまったんですよね。

いい歳して、こんなことするのは私くらいでしょう。
自分が悲しく感じられてきたので休憩を切り上げて、勉強に戻りました。