(はじめに)
日本は、今、「戦後最大の混迷の時代」を迎えているが、このような時代には、「圧倒的多数の国民が、自信や誇りの源泉として、心から共感し、支持し得る旗印」が不可欠である。
また、高度情報化が急速に進み、様々な情報が瞬時に世界を駆け巡る時代において、そのような旗印は、世界中の多くの人々に受け入れられるものでなければならない。
私は、そのような「今、日本が掲げるべき旗印」の有力なヒントを与えてくれるのは、二つの意味において、「縄文時代」であると考えている。
すなわち、一つは「縄文時代に形成された日本人の精神基盤が、現在においても、日本人の国民性の多くを占めている」ことであり、今一つは「縄文時代が、一万数千年もの間、他民族に侵略されることなく、概ね安定した社会を維持してきたという事実が、世界史の奇跡として注目され始めている」ことである。
本稿においては、「縄文時代に起源を持ち、日本人の真の母国語である和語(大和言葉)」を主要な手掛かりとして、「日本人の精神基盤」と「日本の政治の本質」を概観し、そこから導き出される政治思想である「公和主義」(Harmonious Republic)が、「二十一世紀の世界の新しい潮流」になり得ることを述べる。
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