冷やし中華風つけ麺かつけ麺風冷やし中華か ~四谷「こうや」の涼麺の謎~ | B級グルメを愛してる!

冷やし中華風つけ麺かつけ麺風冷やし中華か ~四谷「こうや」の涼麺の謎~

夏が近づくと中華料理屋やラーメン屋に「冷やし中華始めました」の張り紙が目立つようになる。

冷やし中華の季節か…あぁ、夏が来たんだなぁと感じる瞬間だ。

最近では冷やし中華界にもさまざまな派閥があるようで、

ゴマダレ派、サラダ派、変わりダネ派などの他にも各地方ごとにもいろいろな流儀があるようだ。

B級グルメの宝庫・名古屋ではマヨネーズをかけるのが一般的だというし、

北海道では冷やしラーメンと呼び、関西では冷麺と言うらしい。

冷麺つうとどうも焼肉っぽくていかんですね。


そんなわけで、冷やし中華にもいろいろとあるが、

やはりその年の一番始めに食べる冷やし中華はオーソドックスなものを食べたくなる。

錦糸玉子、きゅうり、のり、紅ショウガ、ハム、蒸し鶏

これらの具が麺の上に規則正しく並んでいる姿こそ

冷やし中華の真の姿ではないかと思ったりする。


で、私の場合、どの店の冷やし中華をその年一番に食べるかについて

毎年のように悩むわけだが、その時に常に脳裏に浮かぶのが四谷の「こうや」である。


kouya

(オーソドックスな具だが、なぜかつけ麺風)


ここは冷やし中華ではなく涼麺と言われている。

しかし、具は錦糸玉子、きゅうり、のり、きくらげ、ハム、ねぎといった極めてオーソドックスな具。

中華風のつゆがかかっているのではなく、出し汁につけて食べるタイプだ。

いわゆるつけ麺ですね。

つけ麺の豪華版…といえなくもない。

それでは冷やし中華と呼べないのではないか」と人は言うかもしれない。

そうかもしれない。

しかもこの涼麺は一年中メニューに載っている。

ますます、夏限定の冷やし中華の風上にもおけない、と言う人もいるだろう。


しかし、である。この華麗なる姿はどこからどう見ても冷やし中華様であるし、

かりに一年中食べられようが、夏に食べれば冷やし中華に他ならないのではないか、と思う。

そんなわけで、何年かぶりに「こうや」の涼麺にチャレンジしてみることにした。

かつての記憶ではやたらと麺の量が多かった…イメージがあった。

冷やし中華界のラーメン二郎

しかし、最近のつけ麺は通常のラーメンの1.5玉は当たり前。

かつても特盛り麺もいまでは普通…なのかもしれない。


そんなわけで、今年最初の冷やし中華をいただいてみる。

麺は平麺と細麺の2タイプ選べるが、断然、平麺がいい。

麺はつるつると喉の奥へと流れ込んでいく。

つけ汁との相性も良い。

具と麺をつけ汁に浸して食べる、というのは少々、メンド臭い。

何がメンドなのかというとつけ汁の中に具がおちてしまったりするからだ。

いくらの軍艦巻きなんかを醤油に浸けようとひっくり返した時に

貴重ないくらが醤油皿の上にポロポロと落ちてしまう感覚に似ている。

そもそもこのつけ汁を麺の上にドバーッとかければ冷やし中華になるんではないかとハタと気づく。

いや、それを改良してつけ麺仕立てにしたのかもしれないから

それをまた元に戻すっつうのはどうなのよ?ってな感じか。


皿の上にあった大量の麺は気がつくと腹の中へと消えていった。

このあたりはつけ麺効果といえるだろう。

冷やし中華の唯一の弱点が、残り少なくなってくると

かけ汁に浸かりすぎて麺やら具がベチョベチョになってしまうところだからだ。

うーむ、この問題点を解決したのがつけ麺風というスタイルなのか…

冷やし中華風つけ麺かつけ麺風冷やし中華なのか、大いに謎が残る次第です。


●「こうや」

東京都新宿区三栄町8

電話:03-3351-1756

営業時間:11:30~22:30

定休日:日曜(祝日は稀に不定休あり)