なんのかんの言って「虎に翼」が面白い。

和装と洋装が混在する大正期から第2次世界大戦に振り回された上で、主人公の寅子さんが法曹界で改めて生きていく事を決心する第一部と戦後の様々な法曹関係のごちゃごちゃを描く第二部という構成が良く練られている。

法律って日常生活で深掘りする事は少なくとも僕はあまりないけども、平岩紙さん演じる梅子さんが劇中で証明した様に弱者を守る為の最後の砦にもなる展開は朝から膝を打つ展開だった(見逃し配信なので朝観てないけども)。

寅子さんと学友達が離散して行く第一部の展開で、後々それぞれの問題が回収されるのは読めていたけども、正直梅子さんのモラハラクソ旦那とクソ姑と遺産相続問題以外は全然想定と違った展開ばかりである。

梅子さんの相続問題だって斜め上の解決方法だったし。

見た目怖いけどもまだヌルい寅子さんとよねさんの紆余曲折あって頼れる法律家になっていく成長物語と、大聖人としか言えないけども重すぎる物を抱え込んでいた涼子様や梅子さんの比較的穏健な形の復讐劇の完遂も、朝ドラでやっていいものかは置いておくとして、見応えがあった。

そうしたエピソードと戦後の法律の近代化が並行して描かれる物語は、もう後半戦であり人を選ぶ作品でもあるが、大変に面白い。

そして個人的には見慣れたところが劇中のモデルになっているのもポイントが高いのである。

ただちょっと個人的には解釈違いじゃないかなあと思うエピソードが出て来たのである。

それはいつの間にか人気キャラになっていた寅子さんの同窓生の轟君の事である。

勿論描く理由も理解した上で納得もするのだが、その辺はまた当事者の話も交えて書こうかなと思う。

Intent and Parties