あなたの性別は何ですか。
そう聞かれた時、私はいつもどう答えるべきか迷う。
身体は女性。
だけど自分が子どもを産む未来が全く想像できないし、自分は妊娠ができる身体であるということに嫌悪感を抱く。
学校の家庭科の授業で妊娠や出産について学んだ時、確かに生命の誕生には神秘さを感じたが、周りの女友達のように「将来自分の子どももこんな風に誕生する」ではなく「過去の私自身もこんな風に誕生した」という目線にしかなれなかった。
その時感じた違和感がとても印象強くて、それから自分の性についてよく考えるようになった。
結論から言うと、未だに自分の心の性別は分からない。
今の私のように分からない人やまだ決めかねている人、どちらでもない人の中には自分の性を"Xジェンダー"としている人がいる。
「自分が当てはまるこの呼び方を見つけて、存在を肯定されているように感じ安心した」
といった人が多いようだ。
しかし私にとって"Xジェンダー"という括りは範囲が広すぎるのか、どうしても宙ぶらりんで不安定なもののように感じてしまう。
もっとはっきりしていて確実な"答え"のようなものを探しているのかもしれないと思ったが、それを見つけることができるのは一体いつになるだろうか。
無理に答えを出そうとしていた時期が実はあるのだがあれは本当に辛いものだった。
だから今はこう考えるようにしている。
性別に囚われるなんてバカらしい。
自分は"自分"。それでいいのだ。
私たちが生きているこの世界には、相も変わらず「男らしく、女らしく」という言葉がありとあらゆる場所に残っている。
あなたもその「らしさ」を押し付けられた経験があるのではないだろうか。
自分は"自分"。
"自分"の好きと楽しいを集めて、"自分"が満足できる生き方をするのは如何だろう。