陽を受けた果実が熟されてゆくやうに

心のなかで人生が熟されてくれるといい。

さうして街かどをゆく人達の

花のやうな姿が

それぞれの屋根の下に折り込まれる

人生のからくりと祝福とが

一つ残らず正しく読み取れてくれるといい。

さうして今まで微かだつたものの形が

教会の塔のやうに

空を切ってはつきり見えてくれるといい。

さうして淀んでいた繰り言が

歌のやうに明るく

金のやうに重たくなつてくれるといい。



心のなかの石段を一段一段昇ってゆかう。

丁度、あの中世の偉大な石工達が

築き上げた美しい聖堂を

一段一段、塔高く昇ってゆくやうに、

私達の心のなかの石段を

一段一段、空高く昇ってゆかう

さうしてもう一度だけその頂から

廣野の果ての荘厳な落日に

僧院の庭に音立てる秋の落葉に

人々の群がった街かどに

また愛するものの佇む窓辺に

別離のまなざしを向けよう。

さうしていつか私たちの生涯が

このやうに荘厳に終えてくれるといい。



またまた不完全燃焼のため、加筆です。


つねに祈りあうこと、つねにがポイントです。


相手が求めるときはもちろんです。


求めないときもあるでしょう。


だから、「つねに」というところにバランスが求められるのだろう。


つまり、「つねに」は省こう。けれど、「いつも」にしようかな。


「つねに」よりはこまぎれでない語感。


ともに、いつも、祈りあう。