〜邪気と経絡、そして施術者のセルフ浄化について〜


オカルト系のYouTuberが「鍼でお祓いの効果あったと感じる」と話していたの動画で拝見しました。
実はこの言葉、東洋医学を学んでいる人なら“あながち間違いじゃない”と感じると思います。

鍼灸では古くから「邪気を取る」「気の滞りを流す」という考え方があり、
これはスピリチュアルで言う“浄化”に非常に近い働きをもっています。

今回は、
・邪気とは何か
・鍼で浄化が起きる理由
・邪気が溜まりやすいタイプと経絡
・施術者が邪気をもらわない方法
についてまとめました。



◆ 邪気とは?東洋医学での2つの意味

東洋医学で言う「邪気」には、大きく2種類があります。

① 外から入る邪気(外邪)

風・寒・湿など、自然界の変化が身体に悪影響を及ぼすもの。
「風邪をひく」という言葉は本来、“風の邪が体に入る”という意味です。

② 内に溜まる邪気(内邪)

ストレス、怒り、悲しみ、過労などから生じる、感情的エネルギーの滞り。
胸がつかえる、重だるい、呼吸が浅い…などもここに入ります。



◆ なぜ鍼は「浄化」に近いのか?

鍼は、体を走る“経絡(けいらく)”に刺激を与え、滞った気を動かします。
 • 気の流れをスムーズにする
 • 邪気が溜まった場所に通路をつくる
 • 余分なエネルギーを散らす
 • 重くなっていた部分を軽くする

つまり、詰まった気を流して体を清める=浄化に近いのです。

実際、施術後に
「身体が軽くなった」「涙が出た」「急に眠くなった」
といった“浄化反応”が出ることがあります。



◆ 邪気が溜まりやすいタイプと経絡

邪気は“どこに溜まりやすいか”が体質で変わります。

●【肝タイプ】ストレス・怒りを溜めやすい

→ 頭痛、肩こり、イライラ
→ 肝経(側頭部〜脇〜太もも外側)
→ 太衝・行間・期門などが有効

●【脾タイプ】考えすぎ・不安・胃の不調

→ 胃腸の重さ、むくみ
→ 脾経(みぞおち〜お腹〜脚の内側)
→ 足三里・公孫・中脘

●【腎タイプ】疲れ・将来の不安・冷え

→ 腰痛、足の冷え、慢性疲労
→ 腎経(腰〜脚)
→ 太渓・腎兪・命門

●【肺タイプ】悲しみ・孤独・呼吸の浅さ

→ 胸の重さ、肩甲骨まわりのこり
→ 肺経(胸〜腕)
→ 列缺・孔最・肺兪

体質に合った経絡を整えることで、邪気はたまりにくくなります。


◆ 施術者が“邪気をもらわない”ために

鍼灸や整体など、人と密に接する仕事をしている人は、
相手の重たいエネルギーを受け取ってしまうことがあります。
これは東洋医学的に言えば、施術者の「正気」が弱っていると起きやすい現象です。

ここでは、簡単で効果の高い方法だけ紹介します。



◆【施術前】
 • 丹田(へそ下)に意識を落とす
 • 深い呼吸を3回
 • 「白い光に包まれる」イメージで結界を張る

◆【施術中】
 • “治そう”と力まず、「気を流す」意識で
 • 重さを感じたら、手を軽く振って払う

◆【施術後】
 • 手洗い(ただの衛生ではなく“気の切り替え”)
 • 背中を軽く叩く(命門〜腎兪)
 • 胸を開いて深呼吸
 • 場が重い場合は、お香や換気でリセット

弱っている時や、不安が強い時ほど邪気を受け取りやすいので、
「自分を整える」ことがいちばんの護身になります。



◆ 鍼は“お祓い”ではないけれど、浄化のチカラがある

鍼灸は医療技術であり、神道の儀式ではありません。
ただ、体の滞りを流し、気を整えるという点では
“お祓いと似た働き”があるのは確かです。

心の重さ、体の詰まり、知らず知らず溜め込んだ感情エネルギー。
これらが鍼によって動き出し、
人によっては“浄化された”ように感じるのです。

スピリチュアルが好きな人にも、
医学的に鍼を捉えている人にも、
どちらにも響くテーマだと思います。
ただ、それをお祓いと称して金銭をとる施術者は、きちんと見極めた方が良いですね。