父の講演、聞きに行ってきました*花*


父は俳人なのですが、

今回は「病苦の絶唱と季語」という題での講演でした。


講演では50近い句が紹介されてましたが、

中でも私が気に入った句を紹介します。


正岡子規は

結核に侵されていて、当時は結核は治らない病気であったために

最期には絶唱の俳句が生まれたわけです。


「いくたびも雪の深さを尋ねけり」


四国に住んでいた子規には雪が積もることは

心躍る出来事であるのに、

病気で起きて、雪の積もり具合をみることができず、

どのくらい積もったか、何度も弟子に尋ねている

という句なのです。


「我病んで花の句もなき句帖かな」


俳句は季節を詠んでいるので、

その季節ごとの花について詠んだ句が多いのですが、

自分は病気のために、花をみることもないために、

自分の句帖には 花の句がない と嘆いている句です。


石橋秀野も結核に侵された女性です。

彼女の最後となる句には


「蝉時雨児は搬送車に追いつけず」


というのがありますが、

彼女が担架で急いで病院に搬送されるのを

彼女の幼い娘は「おかぁさん」と泣き叫びながら、

追いつけないという 心引き裂けるような句です。


江國滋は

食道癌であったのですが、

亡くなる2日前に 自分の死を予感し、


「おい癌めくみかはさうぜ秋の酒」


と闘ってきた癌に対して

なにか友のような情をもって最期を迎えているのです。

そしてそれは秋分の日の前日であったとのことです。

最期まで季節を詠っている彼は

本当に根っからの俳人なのですね。


人の最期を看取ったこともありますので、

特別な気持ちで

講演を聴かせてもらいましたキラキラ☆_machu