母親に出て行かれて正直一番困ったのは食事だった。洗濯は洗濯機がやってくれる、掃除機は掛ければいい。だけどご飯は、黙ってたって出て来ない、、。

 

 

 

 

 

父親とご飯作りをバトンタッチしてから、私の負担はさらに大きくなった。

 

 

 

なんせ今まで全部母親に任せっきりだった私は、ご飯の炊き方も知らなかった。それは父親に教えてもらった。

 

 

 

私が学校から帰ると、いつもテーブルの上に千円が置いてあった。私は制服から私服に着替えると、その千円を持ってスーパーへと向かった。これが私の毎日の日課だった。

 

 

 

 

 

 

 

最初は何を買っていいのかも分からなかった。それでもシャケは焼けば食べれる。納豆はご飯に掛ければOK!それくらいの知識はあった。

 

 

肉は、正直どんなのを買っていいのか分からなかった。

 

 

とりあえず所持金は千円。頭の中で計算をしながら私は買い物をした。

 

 

千円の中でトイレットペーパーも買うのだ。それは中学生の私にとっては過酷な買い物だった。

 

 

それでもやれば出来るものである。私はだんだん買い物も上手くなって行った。

 

 

 

学校では中学生を演じ、家では大人を演じ続けた。私には愚痴を吐き出す場所は無かった。

 

 

 

 

 

ただやるしかなかった。それは中学生の私に課せられた辛い義務だった、、、。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

To be continued

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

注:画像は全てお借りしています。ご了承下さい。