岡山大学皮膚科 | 皮膚科専門医試験勉強されている方、皮膚病、皮膚に関心のある方のためのブログ!!!

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2015-12年の解答は、各設問のコメント欄をご参照下さい。
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             皮  膚  科
岡山大学病院単科専門医コース
〔診療の現状〕
皮膚科学全域を取り扱っているが、診療の主領域はアトピー性皮膚炎、皮膚感染症、自已免疫性水疱症・類症、乾癬・炎症性角化症、アレルギー性皮膚疾患、膠原病、良性および悪性腫瘍、皮膚リンパ腫、代謝異常症、皮膚症状を伴う全身性疾患などである。これら各部門を専門グループに分かれて診療している。
〔研修の目的〕
皮膚は人体中最大の臓器である。内臓諸臓器とは有機的な関連性をもち、多くの病像が皮膚に反映される。皮膚科の診療は皮膚を手掛かりとして全身を診ることにある。
皮膚科学会認定専門医は、一般医学の基礎的修練を基礎として多様な皮膚疾患の高度な専門的知識・診断・治療技術を修得し、関連領域に関する広い視野・知識をもって診療内容を高めることが要求されている。その上で所定の書類審査・試験(筆記および口答)を課せられている。本コースにより皮膚科専門医取得に必要な能力を修得する。
指導医の下に、以下の項目について見学、実地研修する。
(1)皮膚科学的診察法の修得
1)病歴の正確な聴取
2)カルテヘの正しい記載
3)全身皮膚(含粘膜)の的確な診察
形態、色調、皮疹の集籏の仕方、分布、表面の性状、硬度
4)全身症状の把握
5)必要な検査の選択
(2)皮膚科学的検査法の修得
1)理学的検査
硝子圧、皮膚描記症、知覚検査
2)細菌検査
染色法(グラム染色、ギムザ染色、抗酸菌染色など)
直接検鏡(抗酸菌、トレポネーマ、グラム陽性、陰性菌など)
培養法(一般細菌、抗酸菌、嫌気性菌)
3)真菌検査
KOH法
分離培養法
ウッド灯
4)ウイルス検査
ギムザ染色、マイクロトラック
5)寄生虫体検査
疥癬虫、毛じらみなど
6)アレルギー検査
プリックテスト、スクラッチテスト、皮内テスト、パッチテスト、
内服誘発テスト
7)皮膚・粘膜生検手技
8)蛍光抗体法
9)皮膚病理組織学の基礎、特殊染色、免疫組織染色
10)光線過敏症試験
MED(最小紅斑量)測定、光パッチテスト
(3)皮膚科学治療の修得
1)外用療法;
①ステロイド外用剤、免疫抑制剤、ビタミン剤、抗真菌剤、非ステロイド外用剤、抗ウイルス剤、抗菌薬
②スキンケア
2)光線療法;
PUVA,UVA,UVB
3)内服薬;
ステロイド、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤、抗菌薬、抗ウイルス剤、抗真菌剤、レチノイド、免疫抑制剤
4)悪性腫瘍に対する化学療法;
悪性黒色腫、有棘細胞癌、リンパ腫など
5)外科的治療;
小切開、皮膚縫合術、局所麻酔法、創部消毒法、包帯法、植皮術、剥削術、凍結療法、
6)レーザー治療;
しみ、あざなどの疾患に対する非観血的治療を修得する。
7)熱傷患者治療;
重症熱傷患者の皮膚管理、全身管理について修得する。
8)性行為感染症治療;
梅毒、AIDSなどの検査、治療法を修得する。
9)ハンセン氏病治療
10)重症皮膚軟部組織感染症の治療
〔カンファレンスなど〕
(4)病理組織検討会、カンファレンスヘの出席
1)多くの皮膚病理組織をみることにより、各種疾患へのより深い理解が得られるとともに、より的確な治療に結びつけることができる。
2)カンファレンス前1週問に撮られた多くの臨床スライドを見ることにより、貴重な症例や経過を知ることができ、より多くの疾患を経験し、診断に役立てることができる。
3)熱傷・AIDSの抄読会に参加し最新の知見、治療法について知識を深める。
4)基礎研究の抄読会に参加し皮膚科に関する幅広い知識を得る。