Azin☆free☆ -4ページ目

Azin☆free☆

いろんな歌詞の解釈したり、短編小説書たり、絵描いたりfreeにやっていきたいと思います♪ヽ(´▽`)/

ギャグマンガ日和、進撃の巨人、シャーマンキング、ハッピーツリーフレンズ、GReeeeN、RADWIMPS、LOVE

僕は、真希と別れた。
別れたいから別れたんじゃない。
僕は心臓病。そう長くはないと言われている。そんな僕が彼女と一緒にいて何になる?
彼女にはもっとふさわしい人がいるさ。

なのに真希は、僕と離れたくないと言って泣いたんだ。
我慢強い真希が、泣いたんだ。
まるで真珠のような、美しい涙。
あまりにも美しかった。
その美しい涙は、僕にはもったいなさすぎた。不釣り合いで、思わず笑ってしまった。
そしたら真希が笑った。泣きながら笑った。
僕のために泣いていた彼女が、僕の笑顔を見て笑った。
真希とずっと一緒にいたい。
僕は泣いた。
僕たちは復縁した。少しでもいい、彼女と一緒にいようと思ったから。
僕の命が残りわずかだと知ったら彼女はどうするだろう?
幸せな今、そんな事を真剣に考えることはしなかった。

前の僕は明日がくるのが憎らしかった。寿命が減っていく、幸せな時間が減っていく、そう思って。
でもわかったんだ。幸せな時間は減らない、これからもずっと。
明日に希望が持てた。君のおかげだよ。
君みたいな人がたくさんいたら何人の人が救われるだろう。こんな素敵な人と付き合うに損はない。
ただ、言っておく。彼女は素敵すぎる。心が洗われる。彼女無しじゃいられなくなる。のめり込みすぎは危険だ。
別れがあまりにも悲しすぎるから...。

気付けば僕は病院にいた。全く動かない身体。唯一動く眼球で辺りを見回す。
真希の姿はなかった。
死に際に、彼女に会えないなんて。
もっと一緒に...いたかった...。

今日はあの人の好きなケーキを見つけた。早く買っていってあげよう。
早く会いたい。少しでも一緒にいたい。
わかっていた。あの人がもう長くない事。
あの人は嘘をつくのが下手だから。

「トラックとの接触事故......脳死が確認されました。」

「先生、彼女のカバンからこれが...。」
ドナーカード...すべての臓器に印がつけられている。
「あなたの命、必ず誰かの次の命に繋げます。」

「先生!!急患です!!」

「何事だ。」

「心臓が完全に止まって...もう...手遅れかも...」

「バカ言うな!必ず助ける!それが医者だ!」

「しかし、心臓が機能していないんですよ!?臓器移植しない限り、助かりません!!今から限られた時間の中、何十億人の中から適合するドナーを見つけるなんて不可能だ!」

「......いや、まだだ...可能性にかけよう。」
適合する訳はないだろうが...。

目が覚めると、病室にいた。助かったのか。

ふと辺りを見回す。隣のベッドに、真希がいた。
何がなにやらさっぱりだった。

「お目覚めになられましたか。すごい奇跡が起きたんですよ。」

「はい?」

「何十億人といる人間の中から偶然にも心臓適合者がいて、その方の心臓を移植したのです。本当はドナーとの接触は禁じられているのですが...。」

何を言っているんだこの医者。訳がわからない。訳がわからない。訳がわからない。訳がわからない...。
ドナー?真希が?僕の?じゃあ真希は?今横にいる真希はなんなんだ?心臓がないのか?息してないのか?生きてないのか?何でだ?何でだ?何でだ?

医者の説明は、僕にとっては最低のものだった。

「真希......。」
美しかった。いつもと変わらず、いや、いつも以上に美しく見えた。
医者が一旦席をたった。

真希、どこにいる?今真希はどこにいる?
いない。どこにも。いない。
真希が人生で初めての、世界初の目で見れる愛。


真希.........さよなら......。

なぁ真希、君は僕にとって神のような存在だよ。嘘じゃない。

君は、誰も隅っこで泣かないように、地球を丸くしたんだろ?
ずっと世界の中心にいれるようにしたんだろ?
寂しくないように、一人にならないように。
でも、ダメだ。僕は一人になった。
真希、どこにいる?ねぇ、真希...。
隅っこで泣かせてよ...真希...。

誰も命無駄にしないように、一つの命を大事にできるように、君は命に終わりを作ったんだろ?
でもさ、真希。命の長さ、何で僕と一緒にしてくれなかったの?
君がいない世界なんか、いらないよ?
息するのなんか止めてやる。生きるのなんか止めてやる。
君のところに行けるまで。

あれ、おかしいな。
やっぱり君はいないよ。
どこにいる?
真希。
どこにいるの?
微かに聞こえる心臓の音。真希の心臓。

何を探してるの?

真希を探しているんだ。

私はここにいるじゃない。

どこ?

いつも一緒にいるんだよ?
これからもずっとね。

あぁ、ここだ。君はここにいたんだ。

本当にずっと一緒?

当たり前。ずっとずっとあなたの中にいる。あなたの中で生きてるの。

君はまた僕を幸福にしてくれた。

君は今僕に脈を届け、今日を生きて、明日を生きて、ずっと生きる。

毎日毎日、君は僕に愛を送る。

赤血球、白血球、すべてに君の愛が詰まってる。

僕らはずっと一緒なんだ。