放送終了から2年半、果たしてどんなストーリーになるのかわくわくしていたのですが、既に予告編が流れていたのである程度こうなるだろうなあと思いながら観賞させていただきました。正直裏切られる内容もありましたし、おっ嬉しいなあと思うシーンもありました。個人的には今後もいろいろな可能性が残ったと思いますので、これからもずっと追いかけて行きたいと思います。ではストーリーの紹介です。


尚、ここから下はネタバレになります。まだ観てないよという人はスルーして下さい。




①ピュエラ・マギ・ホーリー・クインテッド

 円環の理として存在する鹿目まどかは、見滝原中学に通学する普通の中学2年生となっていた。更には風見野に住んでいたはずの佐倉杏子も、見滝原中学に通学している。更には円環の理に導かれ消滅したはずの美樹さやかも通学しており、巴マミを含めた4人が魔法少女として新たなる敵ナイトメアと戦っている毎日。そんな状況で暁美ほむらも再び「転校生」として登場し、5人は力を合わせて戦う魔法少女ユニット「ピュエラ・マギ・ホーリー・クインテッド」を結成した。



 バイオリニストの卵恭介と交際する仁美は、中々会えない事に寂しさを感じていた。日曜日に会いたいと言われても、レッスンを理由に断られイライラが頂点に。そんな仁美を狙って新たなナイトメアが誕生。異変を察知した5人は、キュウべえとマミと共に生活するべべと一緒にナイトメアの結界へ向かった。かつての5人は対立していた事が多かったはずなのだが、息のあったチームプレーでナイトメアを追い詰めると、ケーキにしてべべに食べさせる方法でナイトメアを葬り去った。再びまどかと出会え会話を通じて、ほむらは再会を喜んでいた。



②真実を追い求めて

 一人ぼっちで寂しさと共有出来る仲間がいない事に苦しんでいたマミ。それが共に戦う魔法少女に囲まれ、一緒にいてくれるべべもいて充実感を感じている。理想的な人間関係が構築されている中、ただ1人本当の過去の記憶を持つほむらは、違和感と記憶の相違を感じ始めた。本当にこれが本当なのか?今の世界の真実を知るべく、見滝原に住んでいるはずのない杏子に対し、風見野へ戻ってみようと申し出るほむら。食事をご馳走してもらう条件で、風見野行きのバスに乗り込む2人は世界の変化を感じる。



 風見野へ通じるはずのバスが、見滝原から出る事が出来ない。見滝原が閉ざされた空間に存在している事を知った2人は、知りえた事実をまどか達に隠す事で口裏を合わる事で意見が一致。徐々に記憶が蘇り始めるほむらは、閉鎖された空間が魔女が作り出した結界だった事に気付く。結界を形成した魔女の存在を確かめようと、マミと共に暮らすべべにターゲットを絞った。



 マミの自宅を訪れたほむらは、時間をとめてベベだけを襲撃し世界の秘密をしゃべらせようとするが、それをマミは見過ごさなかった。どうして仲良しのベベを襲うのか?本来はナイトメアではく魔獣と戦っているはずなのに何故変わってしまったのか?必死に訴えるが届かない。ついに魔法少女同士の戦いが始まってしまう。一進一退の攻防の中、時間を止めたほむらがマミを追い詰めたかに思えたが、マミはそれを計算に入れていた。



 通常なら仕留めているはずのほむらだが、優しさからマミを殺そうとせず攻撃も読まれていた。交わされてしまった結果縛られてしまい、ベベを襲撃した理由を詰問された。そんな時現れたのが、杏子ではなくさやかだった。そしてマミはベベの正体である百江なぎさから、素性を説明されたのである。さやかとなぎさはかつて魔法少女として契約し、円環の理に導かれた魔法少女であると。



③存在しないはずの3人と驚愕の真実

 さやかに助けられたほむらは、更なる疑問を持ち始めていた。何故さやかやなぎさが魔女の存在を知っているのか?その理由は円環の理に導かれてから、彼女達は魔法少女が魔女となって、他の魔法少女に駆逐される事実を知っていたのだ。その目的はほむらを円環の理に導く為で、現世に戻って来たのだった。しかし、ほむらは魔女の正体を知ってしまった。まどかの存在を知り皆が魔法少女として生き続ける世界を求めたのが、自分自身だった。つまり自分が魔女になってしまったのだと。



 まどかは本当は円環の理になりたくはなかった。友達や家族と離れたく無かった事を聞かされた。自分はあの時キュウべえと契約させるべきではなかった。まどかを円環の理にしてしまった事は間違いだった。自分の選択を悔い改めるほむらは、自分が魔女になった事を理解し、杏子に巻き込んでしまった事を謝罪し1人で決着をつけようと決意した。今までの出来事が、自分のソウルジェムの中での話だとも知らずに。



④インキュベーターの企みと魔法少女達の活躍

 既に魔女として覚醒し始めている事を知ったほむらは、インキュベーターと再会した。円環の理によってすべてが改変されたが、魔法少女が魔女化して莫大なエネルギーを放出する情報を得ていたインキュベーターは、穢れを溜め込んだソウルジェムを開発した遮断装置を用いて遮断し魔女として成長する事を確認した。ほむらの言っていた事が真実だと理解したのだが、魔女は結界を作り出していた。



 それは見滝原市を模造した偽物の都市。しかも、内部からは外部に影響される事はないが、外部からマミ・杏子・まどかの家族・和子先生や恭介・仁美・中沢を取り込み、そこにまどか・さやか・なぎさが加わっていたのだ。ほむらのソウルジェムが、インキュベーターの干渉下にある事を知ったまどかは、自分の記憶をさやかとなぎさに預け、偽りの記憶を持ちながら魔法少女として存在し、インキュベーターからソウルジェムを解放しようとしていたのだった。



 マミ・杏子も事実を知りほむらを解放すべく立ち上がり、ソウルジェムの結界の中で魔女化するほむらの救出作戦が開始された。インキュベーターの真の目的が、円環の理の存在の証明と支配だと知ったほむらは、魔女として存在しそのまま消滅しようとするのだが、さやか達は力を合わせてインキュベーターの呪縛を解放しようと奮戦した。魔法少女達はインキュベーターの言葉には耳を貸さずに干渉装置の破壊に成功した。無事解放されたほむらは、杏子・マミと共に現れた円環の理を目の当たりにした。



④新たなる力を手に入れたほむら

 さやか・なぎさと合流した事で記憶を取り戻し、円環の理として蘇ったまどかはほむらとの再会を果たした。これでほむらも消滅するのかと思われた瞬間、本当に望んでいたほむらの野望が現実となった。それは再び現れたまどかの力を手に入れ、円環の理とまどかの存在を切り離す事。まどかを想い続けた結果芽生えた愛、ゆがんでしまった愛の結果誕生したダークソウル。


 

 その力は再び宇宙の概念を改変するほどで、まどかが切り離された円環の理の概念が残され、さやか・なぎさは魔法少女として再び生きる事となった。概念を捻じ曲げてまでまどかを手に入れたい。自分を「悪魔」と称するほど常識を逸脱した事をしたほむらに対し、痛烈に非難するさやか。しかし、記憶も改変され徐々に失われていく。それでもほむらの事を「悪魔」という事は絶対に忘れないと決意した。



 そして、まどかはアメリカから帰って来る形で転入して来た。早速声をかけたほむらは、まどかに対して「ルールを守るべきか否か」問いただし、まどかは「ルールを守らないのは良くない。」と回答。判っていたかのような答えを聞き、身につけていた赤いリボンを渡して、魔獣を全て駆逐した後には敵になるだろうと言い残した。悪魔暁美ほむらが誕生し、抵抗するインキュベーターには容赦ない鉄槌を加える。新しく改変された世界での魔法少女物語は続いていくだろう。




 2回観てかなり自分なりに理解して、大まかなお話を書いてみました。ちょっと間違っている所もあるかもしれませんが、参考にしていただけると嬉しいです。かなり驚いたシーンもありましたが、ほむらの決断については賛否両論あるでしょう。悪魔になってまでまどかを取り戻す。私は歪んだ愛と表現しましたが、一方的な愛というのが正しい表現かもしれません。まどかは改変されたから全てを失っているかと言えば、そうではなくて円環の理である事を断片的に覚えている。



 魔獣という敵が存在する以上、すぐに対立というのはないでしょうけど、相反する魔法少女同士が戦うのはありえますから、今後に繋がると点では私は見ごたえがありましたしいろいろ想像出来ると想います。まどかとほむらの関係が、相思相愛という事ではなく対立関係となるのか?他の魔法少女はどうなるのか?可能性を含みながら今後の成り行きを見守っていきましょう。