ギルティクラウンの第2話まで視聴しました。5年前ならムーブメントを起こしてもおかしくない面白い内容でした。主人公の集が、本来は関わる事の無いGHQとレジスタンス組織葬儀社との抗争に巻き込まれ、ネガティブながら自分はどうするのか一度切りの「冒険」と称して、見過ごす事が出来なかった非道に立ち向かうストーリー。キャラクターの特徴も理解出来ましたし、これから何とかいけそうだと思いました。



 いのりが盗み出したのは、ヴォイドゲノムと呼ばれる遺伝子。これはあらゆる武器を生成する能力を持っている。本来は葬儀社のリーダー涯が持つはずだったのですが、その場に居合わせた集が、エングレイブと呼ばれるGHQのロボットに立ち向かいました。この展開どこまで観たことあると思う人が多かったと思いますが、コードギアスの第1話にそっくりです。しかし違うも多く見られます。それはルルーシュと集の「力」を手に入れる時の状況です。



 ルルーシュは、自分で世界を帰る為に自らC.C.との契約を結びました。集は当座の困難を乗り切る為、いのりに自分を使って欲しいと哀願されて力を手に入れた。しかも、カリスマ性とは程遠く葬儀社のリーダー涯と合わせてようやくルルーシュみたいになるって感じです。敵を打ち倒すのは同じですけど、人物的には随分違います。更に異なる点があります。それは葬儀社と黒の騎士団の違いです。



 葬儀社は既にウィルスに侵され十年が経過した日本において、少年を中心に形成された組織で、テロリストとしてGHQに認知されています。一方の黒の騎士団は、ルルーシュが自分の目的を果たすべく、扇達レジスタンスと手を結び結成された組織。言わばゼロから立ち上げた組織だという事です。しかも、1人では対抗出来ないと知った上での行動でした。こういう点から見ても、違いがあると思いました。



 しかし、全体的に見たらコードギアスの展開にそっくりだった事は否定出来ません。今回はウイルスの被害にあって廃墟となった六本木フォートにいのりや葬儀社の面々が、浄化と称し粛清される日本人を救おうと立ち上がる。キーパーソンは、リーダー涯に勝敗を決するのはお前の力だと告げられ「世界に淘汰されるのか?世界に適応して自分が変われるか?」集は二者択一を迫られます。無我夢中で倒した初陣とは異なり、今回は作戦であり秘密は守らなければならない。



 否応無くテロリストになってしまった状況で、自分に何が出来るのか?不安な気持ちがとてもよく伝わって来ました。敵は潔癖症でウイルスに感染した過去を持つ日本人を毛嫌い、懇願する女までも容赦なく蹴り飛ばすダリル・ヤンが所属するGHQ。裏の顔を見た時、真に許せない存在だと思うが、やはり恐怖が出るのは仕方ありません。そこに力を貸したのがいのりと用意周到な作戦を練っていた涯です。



 いのりは集に自信と力を与える言葉「信じて、できる、絶対に私はあなたの物だから。」などと声を掛けます。憧れの存在に言われたらそりゃ嬉しくてたまらないはず。しかもリーダーの涯自らGHQの特殊ウイルス対策局「アンチボディーズ」の指揮官グレン少佐に対し、ミサイルでの攻撃を仕掛け完全にロックオンされるように仕向ける。それに対しガスによる攻撃を辞さない。とテロに屈しない姿勢を示すアンチボディーズ。



 ミサイルとガスの瀬戸際の勝負なのですけど、ここで活躍しなければならなかったのが集である事は涯の頭にしかありませんでした。全ては自分を利用した陽動作戦!ダリルのヴォイドが万華鏡だという事を知っていた涯は、集がその力を奪い取り最終的に自分に向けられた攻撃を全てアンチボディーズ側に浴びせる作戦だったのです。大胆不敵な涯はまさにルルーシュそのものです。予想通り集は期待に応えて、万華鏡の力を発動させアンチボディーズを全滅させたました。冷静さと大胆さを併せ持つ涯と自分でもやらなければならない事があると知った集の勝利ですね。



 その他のキャラクターも特徴を見る事が出来ましたが、ここはちょっとギアスとは異なり強烈なインパクトはありませんでした。これで自分の役目は終わったはずだと思い、再び日常が始まると思った矢先まさかの事態が発生しました。それはいのりが自分のクラスに転校して来た事です。葬儀社は決して正義の味方という訳ではありません。「淘汰されるものを死の世界へ見送り常に見送る存在であり続け生き続ける!」このような理念を持っているレジスタンス組織なので、GHQに対して常に勝利と抵抗を続けるのです。



 葬儀社入りを拒んだ集に対し、涯がいのりを差し向けたのか?それとも自分の意思で来たのか?それは定かではありませんが、学園パートを含めて物語の全貌が見えて来ました。ギアスのパクリというかオマージュはかなりあります。キャラクターやストーリーの構図だけ見てもそれは明らかなのですが、主人公や主要人物の立ち位置が異なりそれが大きな違いです。しかも王の刻印は、人間に存在するヴォイドを生み出し武器に替える。そうなれば、その人物との接触も作戦の中に入りますし、ストーリー展開する上では必要となります。



 ギアスが1つの力と自分の意志で発動させます。ルルーシュの頭脳と相まって、一番効率の良い利用方法と誰に使うかによって決断と命令が変わる訳です。一方、王の刻印は涯の作戦によって誰が一番適応したゲノムを持っているのか変わって来ます。つまり、誰と接触するかによって作品自体の展開も変わるのです。それが判っただけでも、脱コードギアスを目指せる作品になるかもしれない可能性を感じた第2話でした。



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