予想していましたが、コートジボワールに完敗です。このゲームの主役はまたもや闘莉王でした。その理由は2つ、1つはまたセットプレーからオウンゴールをやってしまった事。もう1つは個人的には絶対許せないのですが、コートジボワールの英雄・顔でもあるディディエ・ドログバ選手と接触して右腕を骨折させてしまった事をやってしまったからです。オウンゴールに関しては、クリアミスからなので、これはきちんと対応すれば大丈夫だと思います。(対応出来るかどうかはかなり心配ですが。)



 一方ドログバ選手を負傷退場に追い込んだ事は、本番前のテストマッチでそんなガチンコに当たりに行く必要なかったのに、それをやってしまった事が許せない。ドログバは年齢的に最後のワールドカップになると思います。だから今大会に懸けていた気持ちがよくわかります。ブラジル・ポルトガル・北朝鮮という死のグループでの活躍は、サッカーファンの1人として本当に楽しみだったので、これで出場できなくなったら大きな損失です。「わざとじゃない。何でもないことを祈っている。」闘莉王は悲痛なコメントを出しましたが、やっぱり後の祭りです。



 試合内容も今日は全部観られなかったので、ハイライト中心ですが寒い内容でした。まず流石にヨーロッパのビッグクラブでプレーする選手が多いチームですから、個々の選手の能力は高く、身体能力も素晴らしい。更にスウェーデン人のエリクソン監督が組織的なチームを作り、まとまった素晴らしいチームになりました。一方日本は、長谷部をトップ下にした4-2-3-1の布陣で臨みましたが、こんな付け焼刃の布陣がはまるはずがありません。



 決定機は本田のシュートぐらいで、前半は見どころがないまま0-1で終了しました。後半岡田監督が動き、中村俊輔・憲剛・稲本を投入。何とか中盤を支配して、逆襲に転じようする狙いがわかりました。しかしチャンスは俊輔のフリーキックぐらいで、やっぱり攻めの形は作れず強いチームとは大きな差があり、今までしょぼい相手としか試合をしていなかった事が、つけとなって現れた形です。岡崎が去年15点獲ったと言いますが、本当に強いチームから獲ったのは、ガーナぐらいで後は無し。



 チームコンセプトがないから、チャンスが作れない。弱いチームなら個々の能力で何とかなりますが、ワールドカップ出場レベルのチームには通用しない。個人能力がある選手は、まあ本田と長谷部ぐらいでしょうか?彼らをどうやって使うのか?テストマッチの敗北は、現状の岡田ジャパンの現状を浮き彫りにし、どのフォーメーションがいいのか判りました。私個人的には、イングランド戦で使用した4-1-4-1が一番安定していました。そしてトップは、岡崎ではなく途中出場を続けている森本が一番いいです。カメルーン戦まで後10日ですから、ここまで来たら大きな変化は無いですから、せめて力いっぱい戦って欲しいと思います。



両監督のコメント

●岡田武史監督(SAMURAI BLUE/日本代表)
 「コートジボワールという非常に身体能力の高い、技術のあるチームとやったことで、カメルーンも同じレベルのチームだと思っています。それに対し、先に失点しない事で流れの中でシュートを打たす事はなかったんですが、セットプレーで失点してしまったと。1点はあることなので、その後の攻撃に関して、やっぱり特に前半はボールを受けに来ない。選手の距離が遠くてボールがなかなか回らなかったかなと。後半はボールが動き出したんですが、逆にみんな下がってきて前に人がいないという事になった。



 組み合わせの問題もありましたが、この辺のところが今日の試合で明確になった部分もあるので、ディフェンスに関しては今のやり方を続けてセットプレーに対する、マークであり、壁が避けないというような基本的なところを変えていかなければならない。攻撃に関してはもう少し走れないと、ちょっと今、本当に走れていないので出ていけていないという状況がつづいている。コンディションを上げて、出ていけるように。ある程度リスクを冒して出ていくところは出て行けるようにしないといけないと思っています。戦える選手と戦えない選手が、ハッキリしてきました。




●スベンゴラン・エリクソン監督(CIV)
Q:ドログバ選手の怪我について何か情報はありますか?
「今言えることは、肘の怪我だという事しか言えません。今病院に行って、チェックしてもらっているので、彼がもう一度帰ってくるのを待っています。もちろん、心から心配しています。彼はキャプテンでチームの重鎮ですからとても心配しています」



Q:ケガの原因についてどうですか?
「原因は分かりませんが、彼の痛みがすごくあり、ちょっとしたショックも受けているようです。痛みが酷く、もしかしたら骨折しているかもしれないですが、今病院で見てもらっています」



Q:この試合に付いて教えてください。
「今日のゲームはとても良かったと思います。そして死力を尽くしました。もちろん悪い点もありましたが、それを上回り良い点がありました」



Q:ディディエ(ドログバ)と接触した日本の選手(闘莉王)についてどのようにお考えですか?
「サッカーというゲームについてまわる仕方のないことです。そしてそれはアンラッキーだったかもしれません」



Q:北朝鮮との試合に向けて今日の試合はどうですか?
「今日はとてもフィジカルな試合でした。しかも気温もとても暑かったですし、とてもそういった意味で良いテストだったと思います。結果に満足しています」



Q:日本代表については?
「日本はとても良いチームだと思います。イングランド戦はもちろん観戦しましたし、選手に今日の相手はとても手ごわいからベストを尽くすようにと言いました。そして私はその結果にとても満足してます」


日本代表 0 (試合終了) 2 コートジボワール代表
         0 前半 1
         0 後半 1
        - 延長前半 -
        - 延長後半 -
          - PK -
        7 シュート数 8
        1 コーナーキック数 3
        8 フリーキック数 8

試合経過
[オウンゴール] 前半12分

田中マルクス闘莉王 [警告] 前半15分

前半18分 [交代] ドログバ → ドゥンビア
稲本潤一 ← 阿部勇樹 [交代]
中村俊輔 ← 本田圭佑 [交代]
中村憲剛 ← 遠藤保仁 [交代] ハーフタイム

玉田圭司 ← 岡崎慎司 [交代] 後半9分

後半17分 [交代] ドゥンビア → ケイタ
森本貴幸 ← 大久保嘉人 [交代] 後半19分

駒野友一 ← 今野泰幸 [交代] 後半21分

後半27分 [交代] ディンダン → ジェルビーニョ

後半35分 [得点] コロ・トゥーレ

後半42分 [交代] ティオテ → エマニュエル・コネ

(同一分内の表示順は、警告、退場、交代、得点になっています。)



出場選手

日本代表
GK21川島永嗣
DF22中澤佑二
DF4田中マルクス闘莉王
DF15今野泰幸
DF5長友佑都
MF7遠藤保仁
MF2阿部勇樹
MF17長谷部誠
MF18本田圭佑
FW16大久保嘉人
FW9岡崎慎司



コートジボワール代表

GK1バリ
DF4コロ・トゥーレ
DF17ティエネ
DF20ドゥメル
DF21エブエ
MF9ティオテ
MF6ヤヤ・トゥーレ
MF5ゾコラ
FW8カルー
FW11ドログバ
FW15ディンダン