コードギアスの物語が始まったのは2003年。最初は谷口監督と脚本家の大河内さん、サンライズの河口プロデューサーを中心にストーリーなどが話し合われました。つまり何も無い状態から3年の月日を要し、2006年10月産声を上げたのです。最初はどんな物語なのか余り興味が沸きませんでした。しかしアニメ界では、すぐに斬新なストーリーと魅力あるキャラクターが受けて、男女問わず人気が爆発。アニメ雑誌はこぞって、コードギアスを取り上げるようになりました。特に主人公のルルーシュは、圧倒的な支持を集めた事を覚えています。




 涼宮ハルヒ一色だった2006年のアニメ界の勢力図を塗り替え、話題を独占しました。私もすぐに虜となり、頭の中が今でもギアスが中心となっています。だから新情報がもたらされた時には、思わず万歳して喜びました。今回の新プロジェクトは、マンガと外伝アニメに決まり、21世紀のガンダム的な作品に成長する第1歩になると思います。反逆のルルーシュが、ファーストガンダムのように神格化されるのか?それとも新しいギアスシリーズの幕開けとなるのか?谷口監督と大河内さん。そして河口プロデューサーは、公式サイトで次のようなコメントを残していますのでご紹介します。



 監督、脚本家、二人のプロデューサー――たった四人から、『コードギアス』は始まりました。お金も、テレビ局も、出版社も、有名な原作も、何もないところからのスタートでした。それがテレビシリーズとして放映され、さらに続編の『R2』が深夜枠から夕方枠へと引き上げられたのは、多くのファンの応援のおかげでした。あらためて感謝と御礼を言わせてください。本当に、ありがとうございました。



 最終回を終えた後、多くの方々から続編を望んでもらいました。それらの声に応えるにはどうすればいいのか。我々は再び集まり、話し合い、単純な「続き」ではなく「拡大」を選択することにしました。今回、その嚆矢として、赤根監督のギアスが実現することを、とても嬉しく思っています。今後、発表されていくだろう「拡大」も含めて、みなさんご期待下さい。



谷口悟朗、大河内一楼



 コードギアスファンの皆様お待たせいたしました。今回はアニメーションの新企画「コードギアスGAIDEN 亡国のアキト(仮)」の発表です。コードギアスは、「反逆のルルーシュ編」制作当初より大きな世界を持つ作品として企画されました。しかし、それは作り手側の希望であり、観客の皆さんからのご支持がなければ、単なる夢として終わるべきものでした。


 それが、望外にも多くのご支持をいただき、その夢をかなえられる機会に恵まれることになりました。本当にありがとうございます。今回の「コードギアスGAIDEN 亡国のアキト(仮)」は、「反逆のルルーシュ編」と合わせて、皆さんに楽しんでいただけるフィールドを拡げようと言うチャレンジです。そのために、ナイーブな人物表現とアクションに定評のある赤根和樹監督を新監督に迎え、谷口さん、大河内さんには原作の立場から新監督を支えてもらう体制としました。


 もちろん、CLAMPさんにも御参加いただいて、キャラクターの魅力を追及し、絢爛たるキャラクターとメカアクションの世界、コードギアス・ワールドをいっそう大きくしていこうと制作を始めています。どうか、今後とも応援をよろしくお願いします。


サンライズ プロデューサー 河口佳高



 三者三様同じ言葉が並びました。「拡大」という言葉です。ギアスに魅せられた人は、本当に多く男女問わず、年齢層も幅広くたくさんいらっしゃると思います。ルルーシュがああいう形で最後を迎えた「反逆のルルーシュ」ではなく、時間軸や場所、登場人物全てが異なる「外伝」として、物語の幅を広げる拡大の道を選択が、谷口監督が考えた新プロジェクトだったと今考えれば凄くよく理解できます。



 物語の中でギアスをどう扱うのか?ルルーシュなどをどう扱うのか?いろいろな問題があると思います。もし拡大路線が失敗したら、コードギアスは結実して終わってしまいます。だから今回の作品を受け入れる事が出来るなら、是非皆さんに受け入れて楽しんで欲しいと私は願っています。監督が違うから駄目とか!ルルーシュが出ないから観ないという考えでは、ファーストガンダムだけを好む人達と同じになります。



 ガンダムは多くの監督が、自分の世界像や作品感が現れています。勿論ちょっと駄目だろうという作品もありましたが、私はファースト意外でも好きな作品があります。それと同様ギアスもいろいろなシリーズが登場して、全く異なった世界観で作られる作品に成長して欲しい。そうなれば、もっと多くのファンを獲得し、新たなスタンダードとして認められると思います。今回の外伝制作は、そういう道を歩む事が出来るかどうかのターニングポイントです。温かい目で赤根監督がどう仕上げていくのか期待したいと思います。