学園都市を襲っているポルターガイスト事件は、能力者が発するAIM拡散力場の干渉による事が判明した。その犯人は巻き込まれた際おかしな行動を取った転校生の衿衣に、疑いの目が向けられ始めた。そして美琴達は調査を進めるうちに、衿衣がレベルアッパー事件を引き起こした張本人木山春生が、小学校で教えていた生徒枝先鉾理に関連がある事がわかった。実は衿衣もまた鉾理同様チャイルドエラーとして、同じ児童養護施設で育ち友人関係を築いた。



 幼き日に2人は他の生徒達と共に、桜の木の下で記念写真を撮影していた。「大丈夫きっとまた会えるから。」鉾理1人だけ施設から出て行く事になった。他の子供達に慰められ旅立って行く姿を見ながら「元気でいて欲しい。」テレパシーを通じて仲良くなった衿衣は、ただ親友が元気でいて欲しい事を願った。時が過ぎベッドに眠っていた衿衣。美琴達に自分の過去と鉾理の存在を話し始めた。その時美琴は思い出した。春生の記憶の中で見た鉾理の姿を。しかし鉾理の姿は、別れて以来ずっと衿衣は見ていなかった。



 「時々聞こえるの鉾理ちゃんの声が。助けて、苦しいって!でもどうして苦しいのか?どこにいるのかわからない?私何も出来ないの。」普段はレベル2だが、特定の相手「鉾理」とのテレパシーは、レベル以上の能力を発揮してわからないことまで判ってしまう。だから眠っている親友の思いを理解したが、自分は何も出来ない突きつけられた現実に絶望してしまった。「大丈夫ですよ!きっとお友達は見つかります。私が見つけます!なんてたってジャッジメントなのだから。だから安心してください。」せっかく友達になれたのに悲しんでいる。飾利はジャッジメントとして必ず見つけると勇気付けるように励ました。「ありがとう初春さん。」その心遣いが嬉しくなり感謝する襟衣は、休むよう進められた。



 その後その場に居合わせたテレスティーナに対し、レベルアッパー事件の詳細を美琴達は説明し始めた。「暴走能力解析用誘発実験。そんな物が行われていたなんて。」能力を暴走させる実験が行われ、実験台子供達が被害に遭った。春生は子供達を救うべくレベルアッパーというアイテムを考案した。まさかの事態にテレスティーナも驚きを隠せない。更に扇動して行っていたのが、木原という老人の科学者と美琴から告げられ「マッドサイエンティストよ!人体実験もやりかねないわね。その実験が本当だとしたら子供達が、ポルターガイストの原因かもね。その子達が暴走能力者になっているって事。」マッドサイエンティストの木原なら、子供達を実験台にして暴走能力者を生み出す事をやりかねない。テレスティーナは、無意識でも暴走能力者の子供達が、能力を暴走させている可能性を示唆した。(テレスティーナがラスボスだと思っちゃいますね。何だか彼女は情報を持った上で、知らない情報を付け加えて推測を具現化しようとしている気がしました。美琴達は利用されているだけって感じがします。ただ何が目的なのかは定かではありませんが。)




 まだ仮設段階だが、実験台にされた子供達を発見する事が、ポルターガイストを食い止める手立てになる結論に達した。「見つけると言ってもどうやって?あっそうかパソコンでパパっとやちゃえばいいんだ、ねえ初春?」帰りの電車の中で、パソコンを利用して捜索すればいいと提案した涙子。「わかっています!しかし春上さんの次は、その友達を疑うのですか?」友達が疑われ今度は友達の親友を疑っている。探す事には賛成だが、飾利の言葉は美琴達の胸に突き刺さり、無言の重たい空気が流れた。夜になり寮の入浴室で浴槽に浸かりながら、子供達が助けを求めているという言葉について考える美琴。そこに黒子が声を掛けてきて「初春の気持ちはわかりますが、私ジャッジメントとして間違った事はしていません。裏切られた気持ちになっているかもしれませんが、わかってくれると信じてますの。」ジャッジメントとしての判断は正しいと自負しており、飾利も判ってくれると信じていると思いを伝えた。(真面目な話しながら、お姉さまを狙おうとするギャップが、なんともコミカルです。オリジナルストーリーでまさかあの子供達がここまで重要なポジションになるとは思いませんでした。一方友人を大切に思う飾利は、一番美味しい鯛焼きをお土産に1人で襟衣の元へ。能力が初めて明かされ、手に持った物質を一定温度に保つ能力だそうです。それって便利なのかどうなのか微妙じゃないですか?)