朝、ベッドの中で美琴は溜息を突き布団に包まっていました。一方起こしに来た黒子は、何だかとてもわくわくした気分で「ついにこの日が来た。晴れ舞台ですのよ。」と告げる対照的な幕開け。晴れ舞台と言われても、当の美琴はどうもその気分ではない様子。実は黒子が心待ちにしていたのは、年に一度常盤台中学女子寮が一般に開放され寮生のゲストを招く「盛夏祭」において、美琴が満場一致でステージで演目を披露するからだった。早速エロを狙う黒子の魔の手が、お召し替えという形でさも合法的に伸びた。「判っているわわよ!決まったんだから。」顔を真っ赤にした美琴が、これまたいつも通り黒子をぶっ飛ばした。果てさて絶対黒子が何か狙っている1日の始まりです。



 看板も備え付けられ、寮生達は全員メイド服姿に着替えゲストをお出迎え。29年目にして最大のチャンスを逃し、三十路負け組一直線の寮監が檄を飛ばし、警備にはアンチスキルの愛穂と綴里が担当する厳戒態勢。「くれぐれもそそうなきようおもてなしするように。」これは間違いなく黒子と美琴に向けられた言葉です。寮の中には他校の男子生徒も来場して、パンフレットを配る美琴に撮影を求めて来た。「申し訳ありません。寮生の撮影はお断り・・・・」丁重に断ろうとした時、カメラのフラッシュが浴びせれられた。「いいね!いいよ!」アキバのカメラ小僧も真っ青のローアングルで撮影する、ジャッジメントに拘束されても不思議ではないジャッジメントが、お姉さまを狙って撮影していた。



 記録係の立場を利用して、エロイショットを狙っていたのも美琴にはお見通し。「こんなあたしの写真が来年度以降に向けて、どう参考になるのか教えてくれないかしら?」参考写真にスカートの中は必要ないと、黒子のほっぺを抓り阻止した。黒子も色々考えているのですけど、皆お姉さまに見破られてます。それにしてもいいカメラ持ってるなあ。いつも通りのコントを繰り広げている2人の所に、ゲストして招待された飾利と涙子がやって来ました。私服は中々可愛いお2人さんですが、涙子もいつもスカートめくりしているから、飾利のメイド服は狙われそうです。「ありがとう白井さん。これは常盤台中学の寮祭ですから、きっと凄い事が待ち受けているに違いありません。」普通の中学校に通学する飾利にとって常盤台中の女子寮は、例えるならヴェルサイユ宮殿みたいな存在。目を輝かせている姿が印象的です。



 今回の盛夏祭は、寮生達が慣れないメイド服を身に纏い料理を作る事になっています。そこでメイド養成専門校の繚乱家政女学校から土御門舞夏が、応援に駆け付けキッチンの指導を行っていた。きっちんの仕事を投げ出した黒子は強制連行。代わりに2人に寮内を案内する役は、美琴が担当する事になりました。黒子のメイド服姿も見たい人は、いるんじゃないでしょうか?私も見てみたいですね。美琴達は早速どこを見るのか決めようとしたとき「はいはいはい!見たいところあります。」やたら積極的に手を挙げてリクエストするのは、いつもは大人しい飾利。リミッター解除宣言をして、やりたいようにやるとやる気満々。という事はリミッターを自分の中で作り、自重していたのですか?



 とりあえず順番に見て回る事になったが、飾利と涙子の対応は対照的です。どんな物でも目を輝かせる飾利に対し、涙子は花のシュガークラフトをつまみ食い。「食べちゃ駄目ですよ。これ展示品なんですよ!」テンパって怒る飾利だが、目の前で見たのはお菓子で作った美琴に人形を差し出す寮生達。意外な展開過ぎて私もビックリです。更にビックリしたのは、キャラクターを縫って作るステッチ教室での一幕。飾利はこういうのは意外と上手いと思ったのですが、不器用そうでいらついて最終的にキレそうな残り2人がやたらと上手い。自信満々だったのに他の人が、自分よりも上手いなんて恥ずかしいなあ。飾利は他でもやらかして女子生徒達が、紹介してくれた生け花コーナーで、飾り花を褒められたのに気付かなかった。のほほんキャラなのですが、パソコン以外はちょっと抜けていますね。1人リリアン女学院も無理だったなあ。常磐台中学寮での涙子によるスカート捲りは、現実に引き戻すにはピッタリ。



 美琴に憧れる本物のお嬢様生徒の姿を見せ、自分達は違うのだと印象付けさせました。住む世界が違うのですよね。個人的には美琴は、一番お嬢様らしくないと思うのですが。そんな風に寮を見回っていると時間は午後1時になった。「ねえそろそろお腹空かない?」美琴の提案で、食事を取る事になり3人は豪華料理が並ぶ食堂へ。どこのホテルバイキングで、メイドさんがいるのですか?と突っ込みが入りそうな食堂の様子に飾利は大感激。「もう帰りたくない!」本音が出るが、あの寮監がいるのですよ。表向きと裏は違う世の中の現実をいち早く知る事は、人生において大切でしょう。一方涙子は、奇麗好きなのか大雑把なのか?シュガークラフトはつまみ食いするけど、奇麗な「盛夏祭」の文字が入ったケーキは切らない。きちんとしている物が、好きなんだなと思いました。



 それにしてもこういうバイキングは、食生活と性格が如実に出ますね。欲張りの人って本当に食べきれないのにとられまいと沢山持って行きます。それに食わなきゃ損とばかりに食べる人もいますね。警備に来た綴里は判りやすいです。あの大酒飲みに愛穂も呆れ顔。こちらもあえなく強制連行の憂き目に晒されました。外部からのお客様は、目移りする料理を見ていた頃、美琴は1人溜息をついていました。「こんにちは、美琴お姉ちゃん。」声を掛けて来たのは、寮監が招待したあすなろ園の子供達。寮監失恋したのにやっぱりやさしいいい人だ。ただ子供達が、やって来た理由を聞いて美琴はショックを隠しきれない。「お姉ちゃんのステージが楽しみ。」無邪気な表情で言われちゃったら、もう後戻りは出来ない。しかも寮監からキツイ一言が飛び、サプライズだと勘違いした涙子達から過度な期待を掛けられる典型的なやばい状況です。



 レベル5のレールガンも過度の期待を寄せられ、プレッシャーから逃げようと涙子と飾利から距離を置いた。これをどうやって克服するのかが、今回のお話の見どころです。残された2人は、ステージで行われたオークションを目撃した。普段中々手に入らないブランド物が出展されたが、落札して受け取ったのはジャッジメントの先輩美偉。思いの他ミーハーで、1人ゲット出来てニヤニヤしていると「意外とミーハーだったんですね先輩。」後ろから涙子が声を掛け、びっくりした美偉は体裁が取れない良い訳をしたが、誤魔化そうとするがバレバレでした。ジャッジメントってお金持ってますね。黒子も美琴出展のクマちゃん下敷きとノートを1万円で落札。100円からだったのに1万円で瞬殺ですよ。何時抜け出したのだから。お金といえば婚后光子さんも持っているはずです。特注でメイド服を作らせたのですが、セキレイの結みたいな格好でセンスの無さを露呈しちゃいました。付き添いの泡浮万彬と湾内絹保は、本質を知っているのかしっかりフォローしました。うんうんとてもいい娘ですね。



 それにしても光子は、自信過剰で単純という面白い性格の持ち主。黒子に簡単にあしらわちゃって。逆に寮監に黒子が簡単にあしらわれるのだから、このアニメの人間関係面白いです。そして美琴のステージが始まる時間になった。「うああドキドキして来た。ああもうしっかりしろ!」緊張とプレッシャーに押し潰されそうになり、必死に自分を落ち着かせようとしていた。「あのすいません。実は一緒に来た連れとはぐれてしまって・・・・・」申し訳無さそうに連れて来たインデックスを探しに来た当麻が現れた。天敵なのか会いたい人なのか?それは美琴の気持ちの中は不明だが「人の発表を茶化しに来た訳?慣れない衣装を笑いに来た訳?」記憶が曖昧な当麻の姿に怒り心頭。しかしこれで冷静さを取り戻し、観衆を魅了するバイオリン演奏を行いました。「あんな奴でも役に立つ事があるのね?」まさに災い転じて福となす。アニメでは良く使われる演出方法です。気になったのは当麻が、美琴だと認識していない事。インデックスと出会ってからですかね?来週以降の物語に関係するのでしょうか?