春生がレベルアッパーを考案したきっかけは、実験により教師として勤めていた生徒達を昏睡状態に陥れられたことだった。子供達を救いたい思いがあったが、学園都市サイドは実験の失敗を隠蔽した。樹形図の設計者の使用が不可能なので子供達を救う為に考案したのが、脳の波長を同調させ完成させる演算システムの構築だった。春生自身もレベルアッパーにより、数種類の能力を同時に利用可能な存在になり、正体を知った事件を解決しようと立ち上がった美琴を苦しめた。それでも何とか春生を捕えたとき、過去の記憶がフィードバックされ犯罪に知った理由を知る事になった。



 するとレベルアッパーを利用した患者達が一斉に苦しみ始めると、張本人の春生も苦しみ倒れた。その代わりにレベルアッパーのネットワークによりAIM拡散力場(無自覚な能力発生)が束ねられ、謎の怪物が産み出されてしまった。怪物AIMバーストの誕生は、学園都市全体に影響を及ぼした。黒子達が待機するジャッジメント177支部の通信手段が使用不能となり、美琴が心配な黒子は怪我を押して救援に向かおうとした。「待ちなさい!その怪我で何が出来るの?御坂さんを信じなさい。」後輩を心配する美偉が一喝。悔しそうな表情の黒子は思い止まった。(いつもは変態な黒子も真面目な時は凄く真面目なんですよね。とくにシリアスな場面になればなるほど。そこが良い所だと思います。純粋な思いが裏切られ作られたレベルアッパー。コンプレックスの固まりAIMバーストを産み出してしまった。まさか作った春生も思っていなかったでしょう。)



 一方AIMバーストの誕生に驚きを隠せない美琴。しかも攻撃力は半端ではなく、反撃すると力を吸収して成長し、巨大な刃で攻撃する厄介な存在となっていた。「やるならやって・・・あれどうなってるの?」「まるで何かに苦しんでいるみたい。」攻撃的だと思ったAIMバーストだが、美琴と飾利は苦しんでいる姿に違和感を持ち始めた。「やるしかないじゃんよ。実弾の使用を許可する撃て!」アンチスキルのリーダー黄泉川愛穂の命で、一斉射撃が始まった。「何か大きくなってる?」銃弾は命中していた。しかし綴里は、巨大化する怪物の姿に驚愕した。「凄いなあんな化物を産み出すとはな。もはやネットワークは私の手を離れ、取り戻す事も出来なくなった。もうおしまいだな。」気が付いた春生は、全て終わってしまったと観念した。「諦めないで下さい。」呟きを聞いた人質だったはずの飾利が訴えた。



 春生は諦めるなという言葉を聞き、AIMバーストが潜在意識の固まり。つまりレベルアッパー使用者1万人分の思念(常に考えているそれぞれの思い)の集合体が、具現化した存在だと説明した。能力者に憧れていた人間が、目的を果たせなかった時のつらさや恨みそれが思念である。いわばコンプレックスを打破したい思いから、レベルアッパーと言う劇薬に手を染めてしまった人達の負の部分が凝縮されているのであった。「どうすれば止められるの?」レベルアッパーの製作者ならわかるはず。美琴は解決法を聞き出そうとした。「それを私に聞くのか?君の手錠を外したのもただの気まぐれさ。」聞いてどうするのか。無駄だと言わんばかりに拒否しようとした春生。「子供達を助けるのに木山先生が嘘付くはずありません。私は信じます。」子供達を助けたい思いは本当だと信じる。飾利の言葉は、かつて実験に立ち会った子供から言われた言葉と同じだった。「レベルアッパーのネットワークが生み出した怪物だ。だからネットワークを破壊すれば倒せる。治療プログラムを試してみる価値はあるはずだ。」純粋な気持ちは同じ。春生の心は動かされ、諦めていた思いが突き動かされた。そして2人で役割を決め作戦が開始された。(非常に心が動かされたシーンだったと思います。特に飾利の目が印象的でした。純粋な眼差しだから春生も本当の事を話した。言葉と気持ちが非常にマッチしたいい場面でした。人の強い部分と弱い部分を上手く対比させながら物語の肉付けをしている。このアニメの特徴です。)



 作戦が決定する間にもアンチスキルの攻撃はずっと続いた。しかしAIMバーストを巨大化させるだけで何も効果は無く、逆に綴里は絶体絶命の危機に陥った。「早く逃げなさいよ。あいつはこっちが攻撃しないと寄ってこないんだから。」また一般人呼ばわりされた美琴。アンチスキルは無力だから逃げろと言い放った。「撤退するわけにはいかないじゃん。あれが何だか判るか?原子力発電所だ。」AIMバーストが原子力発電所に向かっている。もし攻撃されたら甚大な被害が学園都市を襲う。愛穂は逃げるわけにはいかなかった。しかも春生の人質となった飾利が、逃げ遅れたと思ったから尚更だ。「初春さんは人質でも逃げ遅れたわけでもない。あなた達に頼みたい事があるの。」飾利がアンチスキルの元に辿り着き、治療プログラムを学園都市に広める手伝いをして欲しい。美琴は伝言を残したった1人で立ち向かった。しかし攻撃は高速道路の寒暖を登る飾利に向けられた。ギリギリの所で当たらず危機一髪。治療プログラムも破壊されずに何とかアンチスキルの元に辿り着いた。「シカトしてんじゃないわよ。あんたの相手は私だって言ったでしょ?泣き叫んでないで向かって来なさい。」一喝した美琴とAIMバーストが、原子力発電所を巡り一騎打ちが開始された。



 怪獣映画と表現するように美琴は、施設を守る主人公のように戦いに挑んだ。電気の力で蹉跌を作り出して攻撃を防ぎ、電気の力でダメージを受けないよう細心の注意を払った。しかしAIMバーストに突破されてしまった。「とにかく転送された音楽ファイルを学園都市に流せ。責任は私が持つじゃん。」飾利を保護した愛穂が電話で指示を出した。パソコンが得意な飾利が、転送作業を終わらせると学園都市中に音楽が流れた。暴れていた使用者達は、平静を取り戻しレベルアッパーの呪縛から解き放たれた。またAIMバーストも美琴捕えたが、抵抗された攻撃を喰らった様子から「再生しない?治療プログラムだ。初春さんやったんだ。」作戦が成功して、レベルアッパーネットワークが破壊された事を美琴に認識させた。「これでゲームオーバーよ!」チャンスとばかりに強烈な美琴の電撃が炸裂。AIMバーストの巨体が崩れ落ちた。「まだだ!まだ終わっては居ない。ネットワークの破壊には成功したが、あれは1万人の思念の固まり。普通の生物の常識は通用しない。核だ!力場を固定する核がどこかにあるはず。それを破壊すれば・・・・」レベルアッパー使用者から力を奪い取っていた元凶、ネットワークシステムは破壊された。しかしAIMバースト自体は、核を破壊しない限り停止しない。諦めていたはずの春生は、強い口調でやりきれない思いの美琴にアドバイスした。(話が違いますね。何ですか核って?ドッ化のゲームのラスボスじゃないんですから。だけどそうじゃないと面白くない。ただ気になったのは学園都市ならではの子供が大人に説教するシーン。普通なら絶対ありえない。)



「下がって!あんたは良くても回復した時教え子はどうするの?見たいのはあんたの顔じゃないの?それにねあいつに巻き込まれるんじゃない。私が巻き込んじゃうのよ。」美琴は本当の力を見せていなかった。自分が責任を取ると告げる春生を差し置き、電撃のリミッターを外し本気で潰しに掛かった。「電気抵抗で身体が消し飛んで行く。私と戦った時は本気じゃなかったのか?」美琴の電撃は強烈!それは春生の想像を超えていた。「ごめんね気付いて挙げられなくって。頑張りたかったんだよね!だったらもう一度頑張ってみよう。自分で自分に嘘を付かないで!嘘を付かないで。」涙子を筆頭にレベルアッパーを使用した者達の思念が、声となってAIMバーストから響いた。話を聞きもう一度頑張って欲しい。努力を忘れないで欲しい。エールにも似た気持ちを抱きながら、レールガンを炸裂させ核を破壊して消滅させた。生み出した春生は、真のレベル5の力を見せ付けられた。(美琴は涙子にレベルは関係ないと言ってしまった。それがコンプレックスを持つ涙子を傷つけて、レベルアッパー使用の道を選択させるきっかけとなった。他の人間もつらい思いをしたくない、惨めな自分を変えたい。そんな気持ちがありました。それでも頑張る事で、道が開けるのではないか?それを訴えて理解して欲しい思いが込められたレールガンでした。現実にも言えますよね。能力は人それぞれだから、誰もが超人やスターにはなれない。だけど努力する気持ちは同じだと思います。)



 「どうするの子供達の事?」レベルアッパー騒動は終結した。春生はアンチスキルに逮捕された。美琴は子供達を助けるかどうか尋ねた。「諦めたりしない。刑務所だろうと世界の果てだろうと、私の頭脳はここにある。今後も手段を選ばない。邪魔したければ邪魔しに来たまえ。」皮肉を交えながら、子供達は自分が救う事を示唆して収容車に乗り込んだ。事件は解決したが、現場に駆けつけた黒子は、テレポートして抱き付いた。さしもの美琴も不意を突かれて気絶するがそれ以上手を出さなかった。「初春、レベルアッパーの使用者が回復していますわよ。」吉報が伝えられ、涙子も回復したと思い病院に息を切らして飾利が到着した。「よっ初春。すっかり元通りだよ。能力も使えないところもね。ごめんつまらない事にこだわってずるして。私もう少しで能力よりもずっと大切な物をなくす所だった。」病室を出た涙子が、いつも通りの明るい笑顔でスカート捲りも復活して出迎えた。能力よりも大切な友達を失ってしまうつらさを認識した。2人の様子を見ながら「自分達能力者が、事件を広げてしまったのかもしれない。」黒子が代弁した言葉に美琴の優しさとつらさがにじみ出ていた。(能力は努力をしなければ上がらない。学園都市は人間の能力をランク付けするから、劣等感を抱いてしまう。矛盾を感じるお話でした。でも人間は能力は決まっているから、それに見合ったポジションに付いて頑張る事。友達を裏切らずずっと大切にする事などがメッセージとして込められていました。)



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