学園都市には現在黒子達風紀委員(ジャッジメント)が追い掛ける事件が発生していた。既に事件は5件発生していたが、内容は爆発事件で怪我人もおらず大事には至っていなかった。缶ジュースを買っている時美琴は、黒子から事件について聞かされていた。「愉快犯にしてもあんまり笑えないわよね。それで犯人の目星は付いているの?」事件は小さいが爆発している状況を美琴は、快く思っていない。黒子に犯人について尋ねた。「ようやく手掛かりを掴みましたの。お姉さまグラビトンってご存知ですか?どの事件も重力子の異常が見受けられましたの。しかもアルミが使われていました。重力子の速度を加速させ、アルミを撒き散らす。つまりアルミを爆弾に変えていたというわけですわ。」能力を使ってアルミ爆弾を用いて事件を発生させたのが、犯人だと黒子は推測していた。ただ重力子を加速させるのは、「量子重力(シンクロトロン)」という能力を使いこなせる生徒は、レベル4以上の能力を有していた。



 「学園都市のデータを調べれば、能力が全てわかるのだから簡単じゃない。」能力から犯人は割り出せる。美琴は楽観的に考えていた。「勿論調べましたわ。ところが該当した方にはアリバイがありますの。ずっと入院されていて事件を起こすのは不可能なのですの。」黒子も能力からデータを検索して該当者を絞り込んだが、入院中で動けず不可能だとわかった。「ひょっとしてまだ登録されていない能力者がいるとか?ねえ私も犯人捜すの手伝ってもいい?」八方塞りの現状を知り、好奇心から首を突っ込もうとした美琴。「お姉様、これってちょっと面白いかも。相手次第で腕試ししようかしら?などとお考えになりませんでした?とぼけても駄目ですのよ、いつも言っているように好奇心や興味でジャッジメントは勤まりませんの。ここでお誓い頂きますわ。1つはむやみやたらに戯れに事件に首を突っ込まない。2つ目は事件に巻き込まれても単独で行動しない。ジャッジメントの到着を待つ。3つ目はスカートの下に短パンを履かない。」そんな常磐台のエースの目論みは、後輩ジャッジメントに見抜かれていた。首を突っ込まないよう釘を刺し、パンツの事や子供のような生活態度まで指摘した。(黒子はよく観察してますね。観察力はレベル5という事でしょうか。それにしてもこれでもかと文句をぶつけて、自分色に染めようとする姿はすごいです。当然短気な美琴は言いたい放題言われて面白いわけないです。なんかやってやりそうな匂いがぷんぷんします。)



 言いたい放題言われた美琴。黒子が居なくなった後、怒りのマグマを溜め「あんたは、私のママか!」母親気取りの黒子の態度に怒り、ファミレスで話し相手になった飾利に向けて席を立って思いっきりぶちまけた。「白井さんは御坂さんを危険な事件に巻き込みたくないのですよ。グラビトン事件にしたって、最初は空き缶だったのが段々エスカレートして、最近ではぬいぐるみとか子供のカバンにアルミを仕込んだりしています。」危険に巻き込みたくない。大好きなお姉様だからという思いがあるはずだと。グラビトン事件のエスカレート化の状況で飾利は、黒子の考えを推測して説明した。すると注文したパフェが来て食べようと思った瞬間「初春、こんな所で油を売って。さあパトロールの時間ですの。」探しに来た黒子が、強制的にパトロールへ連れ出そうとした。「初春さんは、私の愚痴に付き合ってもらってるのよ。」公園での口論を通じて、2人の関係は最悪になった。だから美琴は愚痴をこぼしているから付き合ってもらっていると反論した。



 「お姉様、これはジャッジメントの問題ですの。お忘れですの?お姉様が思っているほど、ジャッジメントの仕事は甘くありませんの。」ジャッジメントの仕事は、事件解決だけではない。決して美琴の考えているようではない。飾利を連れ出す黒子は、決定的な言葉を残しパトロールに向かった。「何よ、ジャッジメント・ジャッジメントって。だったら私が不良をやっつける前に来てみろって言うの。」ジャッジメントを盾にして、部外者扱いされる事に更に美琴の苛立ちは募った。しかし目の前にジャッジメントの腕章を見つけファミレスの外に出ると「何をサボっているの?あなたでしょう、応援の人って。」黒子達の先輩固法美偉に呼び止められ、ジャッジメントの応援だと勘違いされてしまった。「実はですね、これはさっき・・・・」腕章は拾った物で、自分はジャッジメントじゃない。美琴は人違いだと説明をしようとした。「さあ早く行くわよ。仕事に決まっているでしょう。あなた何かおかしいわよ。もしかして新人さん?」話も聞かず一方的に手を引き美偉は、連れ出そうとした。「新人の御坂です。よろしくお願いします固法先輩。」勘違いしていると直感した美琴。ほくそ笑みながらジャッジメントの新人としてやって来たように振舞った。「ジャッジメントの仕事ぐらいやってやるんだから。矢でも鉄砲でも持ってきなさい。」黒子を見返そうと、ジャッジメントの仕事は自分なら簡単だと思い込む、美琴は自信満々だった。(勘違いから巻き込まれる典型的なパターンですね。レベル5だし不良をやっつけているから事件解決なんて楽勝。そんな風に美琴は思っていましたけど、あくまでジャッジメントは風紀委員ですから。警察とは異なり色々な事があるはずです。どうやって美琴の1人よがりだと知るようになるかがポイントですね。)