カエルのキーホルダーをカバンに付け、鼻歌混じりにジュースを飲む御坂美琴。都市の人口の8割を学生が占め超能力開発を行う学園都市において、わずか7人しかいない超能力(レベル5)の力を持つ常盤台中の2年生である。「本当退屈しないわね。」不良学生たちが絡んで来て、治安を守る風紀委員(ジャッジメント)に出動が要請された。超能力を学ぶ為にやって来た子供達を乗せたバスが、突然の信号ストップで立ち往生する最中、美琴を襲った不良が裏路地へ逃げた 「お待ちなさい!暴漢というのはあなたですわね。」右腕に腕章を身に付け少女とは思えない力で男を押さえつけ、手錠で拘束したのは白井黒子。美琴の後輩で常盤台中の1年生である。同僚のジャッジメント初春飾利からの情報で、残りの不良達の確保に向かった。



 しかしそこにはボコボコにやられた男達が既に倒れ、電撃を放った美琴が立っていた。「お姉さま?」まさかの遭遇に黒子は、ただ驚くばかりだった。「学園都市の治安を守るのは、私達ジャッジメントの仕事ですわ。判ってますのお姉さま?」テリトリー外だから手を出すなと釘を刺した。「しょうがないでしょ来る前に終わっちゃうんだから。あの手の馬鹿はいなくならないし、最先端科学だって殆ど私達の生活に関係ないでしょ。」売られた喧嘩は買う。実力がケタ違いだからやっつけてしまう。それなのに不良はいなくならない。矛盾を感じながら自動販売機に蹴りを見舞い、缶ジュースを奪った美琴。しかしそれはれっきとした窃盗であり、セキュリティーロボットの目が光る。「軽率の行動は慎みあそばせ。」黒子に文句を言われ、予定されている身体検査(システムスキャン)に向かった。(最初のつかみは非常にいいですね。世界観とキャラクターの特徴をきちんと表現しています。ここが駄目だともう観る気がなくなってしまう。禁書目録は最初で躓いたからファンが減ってしまったと思うので、個人的には是正したのかと感じました。)



 システムスキャンは、普通の身体測定と超能力測定が行われた。黒子は持ち前の超能力テレポーテーションで狙いの場所に錘を飛ばして、誤差をチェックした結果レベル4と認定された。それにいちゃもんをつけて来たのが編入した2年生婚后光子。黒子と同じレベル4であり、1年生ででかい顔をしている黒子を目の敵にしていた。そんな時プールから強烈な力と津波の様な水しぶきが上がった。「プールの水を緩衝材にしないとまともに計れない破壊力。編入して来たあなたはわからないようですが、あの破壊力を真正面から受ける覚悟がおありになるのかしら?」黒子は誰が測定しているかわからない光子に、美琴の凄さを改めて思い知らせた。わずか7人しか存在しないレベル5の実力を。しかし美琴は常人とは異なる測定方法に不満ありあり。「お姉さまは、常盤台のエース。堂々と胸を張っていいのですわ。まあお姉さまの胸は、自己主張が足りないようですが。」エースなのだから堂々としていればいい。黒子はフォローするが、おっぱいを揉む行為は美琴の怒りを増大させるだけだった。



 一方ジャッジメントである飾利は、クラスメイト佐天涙子からのスカート捲りの洗礼を受けていた。「うああもう酷いなあ。」溜息を付く飾利。「ごめんごめんつい調子に乗っちゃって。それでさあどうだったシステムスキャン?」形だけ謝り涙子は、システムスキャンの結果を聞いて来た。「全然駄目だった。レベル1、小学生の頃からずっと横ばいよ。」ジャッジメントなのにレベル1である自分が情けない飾利。「元気だしなって、レベル1ならいいじゃん。あたしなんてレベル0無能力者だよ。でもそんな事は気にしない。あたしは楽しければそれでいいって。」無料力者でも関係ない。ポジティブな涙子は、今日もお気に入りの歌手のCDを買いに行こうと飾利を誘そってCDショップに行こうとしていた。「ごめん今日白井さんと約束あるんだ。それに学園都市に7人しかいないレベル5、常盤台のエース御坂美琴さんにも会えるんです。」セレブで憧れの存在お嬢様だと思っている美琴に会える。黒子との約束があると断りを入れる。「常盤台のエース?どうせ上から目線のいけすかない奴じゃないの?だってああいう人間って、自分よりしたの人間小ばかにするじゃん。」レベル5だから上から目線でわがままな人間。会っていない美琴に対する涙子のイメージは最悪だった。「いいじゃないですか?佐天さんも一緒に行きませんか?こういう機会は滅多に無いですよ!」嫌がる友人を無理矢理連れ出し、約束の場所へ向かった。(ここで繋がりが出来るのですね。美琴は本能の赴くままに動くタイプだと知れば、涙子も印象も変わるかもしれません。知らない人を評価するのは、個人的には止めたほうがいいかもしれないです。)