暦に付きまとって来た神原駿河は、バスケット部のエースで学校内では知らない者はいないほどの超有名人だった。なぜ自分に付きまとってくるのかわからない暦。実力テストの勉強を使用と訪れたひたぎに何気なく尋ねた。すると関係を疑われメンヘル全開のひたぎの疑心に火がつき暦はまたも恐怖にさらされた。それでも何とか事情を説明し事なきを得ると、駿河は自分の後輩であり、体重がないことを悟られてから離れるようになった事実を明かした。その後翼から2人はヴァルハラコンビと言われるほどの中だと教えられた暦。その帰り道突然なぞの人物に襲撃され痛みを感じない身体でも血で真っ赤になるほどにやられた。しかもその人物の腕には、包帯が巻かれていたのだった。



 暦は線路に置き去りにされ、血だらけの姿で倒れていると忍野への礼金を届けに来た日多義と遭遇した。「私が渡した物を堂々と忘れるとは。極刑ものの罪悪よ阿良々木君?謝っても許さないわと思って追いかけて来たのだけど、車にでも引かれたのかしら?あっちには大切にしていた自転車が大破したというか、電柱に突き刺さっていたわよ。」最初はいたぶってやろうと思った。しかしあまりの惨状に流石のメンヘル美少女も心配した。「いや僕が1人で転んだだけだよ。電話しながらペダルをこいでいたらぶつかったんだ。」自分が襲われたことは言わず、自分のせいで怪我して自転車を大破したと嘘をついた暦。それを聞いたひたぎは、線路の上に置き去りにして「大サービス」と称して。(暦は気づいていたと思います。駿河が自分を襲ったのだと。ただなぜひたぎに嘘をついたのかはまだわかりませんけど。常識的に考えれば駿河の心は、ひたぎにあってジェラシーを感じていたというのがもっともらしいのですけど。)



 翌日暦は駿河の自宅を訪れた。和式の大豪邸で、部屋に入ると大量の本が雪崩を起こしそれに巻き込まれた。「神原、僕に1時間いや30分掃除する時間をくれ。」ドン引きした様子で掃除がしたいと申し出た暦。申し出を受けた駿河も一緒に掃除というか、枕投げならぬ本投げをしてとりあえずのスペースを確保した。すると改まって正座した駿河が昨晩のことを謝罪し始めた。「やっぱりお前だったのだな!」自分を襲ったのは駿河だと暦は見抜いていた。「先輩は見抜いていたのだな。そうでなければ私を訪ねて来るはずがない。」駿河も自分がやったと見抜かれていたことを理解していた。「あてずっぽだよ。体格とか輪郭とか。戦場ヶ原の家に勉強に行くと知っている奴とか。検索をかけたらお前が浮かんだ。僕は襲った理由を知りたいんだ。」暦は状況や体格などから駿河だと割り出した。一応謝罪を受けたが、それよりも知りたいのはなぜ自分を襲ったのかという理由だった。(そうかやっぱり気づいていましたか?それなら尚更ひたぎに言わなかったのかという理由が気になります。人間は理由があって行動するわけですから。駿河の理由は怪異が絡んでいるのは想像し易いですけど。)