私立直江津高校の3年生阿良々木暦は、階段から落ちてきた少女戦場ヶ原ひたぎを助けた。その時常人よりもずっと軽いひたぎに違和感を持った暦。すると突然秘密を知られたと思ったひたぎから奇襲を受けた。常人ではありえない攻撃方法と言動にビビる暦に対し、いきなり口の中をホッチキス入れはさんだ。普通なら悶絶してのた打ち回るほどの苦しみのはずが、元吸血鬼だった暦には全く効果が無きに等しかった。



 本当は無視して無関心でいて欲しかったはずのひたぎだが、常人ではない自分に暦が興味を持ち始めた事に気付きついに体重が5kgしかない事を明かした。話を聞いた暦は、何とか体重を取り戻させようと自分も吸血鬼から人間にしてくれた恩人忍野メメを紹介すべく、彼がいる廃ビルに向かった。勿論自分を攻撃した文房具で忍野を攻撃させる訳にはいかない。暦は武器を取り上げた後、警戒心一杯のひたぎを紹介した。ヤンキー風の風情からは想像が付かないほど、忍野は怪異の知識を豊富に持っていた。徐々に信用し始めたひたぎは、自分から体重が無い現状とカニが現れた過去を明かし助けて欲しいと哀願した。



 「助けない!力は貸すけど。そうだね一旦家に帰りなさい。身体を冷水で清めてから、夜中の0時ごろここに集合ってことでどうかな?」助けないが、問題を解決する手助けはする。忍野はひたぎに身体を清めてから戻って来るように命じた。「いいですけど。お礼は?ボランティアでやるわけではないでしょ。」申し出に従う素振りを見せたが、ひたぎは忍野が謝礼を貰わずに協力するはずだと足元を見た。「それでお嬢ちゃんの気が済むなら。じゃあ10万円!委員長ちゃんの時で10万円だったからね。」以前忍野は翼を救っていた。その時の謝礼と同額を要求した。「わかりました。勿論払います。」謝礼は払う!強い口調で言い切ったひたぎと暦は、誰もいない戦場ヶ原家へ向かった。