とらドラ！第１２話「大橋高校文化祭（中編）」

　２学期に突入して、大橋高校では文化祭の準備が始まった。２年Ｃ組の実行委員になった春田浩次が男子生徒に対し、クラス展示として「メイド喫茶」をやろうと持ちかけた。ただ話を聞いた生徒達は、思い思いのお気に入りの衣装を言い出し収拾が付かなくなった。そこでクラス委員長祐作の鶴の一声で、コスプレ喫茶に決定。一致団結して協力して実現しようと結託した。

　その頃大河の携帯に同一人物から着信があった。しかし竜児に出ろとせがまれても、完全に無視し続けた。それどころか、再婚相手を選び自分にマンションだけ宛がって放り出した糞じじいとこき下ろした相手は、実の父親逢坂陸郎だった。既に着信が頻繁にあった前から亜美がバスケットの授業中にボールを避けて、ズボンを台無しにされ怒っていた大河。更にその怒りを増大させたのが、ロングホームルームで話し合われたミスコンの出場者決定において、亜美が大河を

推薦した事！出場する気は全然なかったが、意外にも男子生徒達が「知名度があるから上手く行くかもしれない。」と言い出しすんなりと決定した。

　都合の悪い事が次々と重なりイライラしっ放しの大河。夕方コンビニでお金を引き出そうとした。しかし信じられない事に、残金が全て無くなっていた。間髪入れず陸郎から電話が掛かって来て、予想通り自分と会ってもらう為に残金を０にした事を理解した。そして一緒にいた竜児に

代わりに会うように頼んだ。仕方なく竜児は最初戸惑いながら陸郎と会い、予想以上に大河と会えない事に落ち込んでいた事を知った。そして陸郎は竜児に対して、再婚相手の女性ゆうと別れて大河と一緒に住む事を決意していた。夜自宅に帰り、自分の代わりに皿洗いをしていた大河に

様子を報告した竜児。陸郎の様子を知り無視されてかわいそうだと告げた。

　それでも竜児の思いを「余計なお世話」と切り捨て、一刀両断した大河。もう２度と会いたくないと完全に拒絶した。翌日からゆりの陰謀で決まった「プロレスショー（ガチ）」の練習が始まり

大河と竜児は、悪役にさせられた。父親との関係や学校での文化祭の役割。全てが上手く行かずついにイライラが最高潮になった。それが会いに来た陸郎をストーカー呼ばわりして、強烈な

急所蹴りを食らわせ事で具現化した。しかし本当の思いは、父親に会って話をする事だと考えていた竜児。意地を張らずに話をしろと言った。それでも首を盾に振らなかった大河に対し、自分の父親を引き合いに出し、好きな時に会えない事を激白した。その言葉に心を動かされ竜児の言葉に従い陸郎に会いに行った。ギクシャクした親子関係は、修復に向けて一歩前進した。