かんなぎ第８話「迷走嵐が丘」

　季節は梅雨、外は雷が鳴り雨が降り続いていた。「よく振ってるな。ジメジメして気持ち悪い。

洗濯物も洗濯とか面倒くさいな。」外の景色を見て嘆く仁。その時悪い天気にも拘らず、ドアのチャイムが鳴った。そこには傘も差さずに立っているだけの大鉄がいた。「なんだよ真っ直ぐ家に帰ったんじゃなかったけ？」自宅に帰ったはずが、御厨家を訪れた事に驚く仁。「まあなそうしたんだけどな。ところが俺は気が付いた。家の鍵を忘れた事に。俺は調べた窓が開いていないか？丹念に調べた。ふと気が付くと、警官が警棒を持って立っていた。家の者だと弁解したが、俺は警官に連行された。俺はそんなに悪そうか？」家に入れず屋根によじ登り、窓が開いているかどうか調べていただけの大鉄。それが近所の住民に変質者扱いされ、駆け付けた警官に連行され

取り調べを受けた。自分が悪い容姿に見えるかどうか改めて仁に尋ねた。

　「俺は警防を向けられたい。めっさ羨ましい！」なぜか羨ましがる仁。大鉄との体格差をコンプレックスに思っていたからだ。「最近の仁は嫌らしいですね。先日メイド喫茶だって。」大鉄用の

服を取ろうとした仁に嫌味を言うなぎ。なぎが神様である事は内緒であり、姉弟という形で一応

筋が通っている２人の関係。「突然やって来た姉をはいそうですかと、受け入れられない方が普通じゃないのか？それはつまり禁断の愛！」仁となぎの関係は「禁断の愛」だと妄想し始めた

大鉄。（大鉄じゃなくてもなぎの格好はいやらしいです。個人的には、仁と話す口調じゃなくて

他人と話すなぎの口調が好きです。しかしまあ大鉄の妄想は、禁断の愛もあるけどもう少し奇麗な関係じゃないですか。誕生日に仁にケーキを買って来て喜ばれるなぎが、涙を流して喜んだりするなんて。しかもエロに発展して、学校で雪ぶつけられて美術部の仲間から嫌われても愛を貫く２人の姿まで妄想するんですよ大鉄は。）

　「すまんどうしても確かめたい事が。お前なぎさんのことをどう思ってるんだ？実の姉だよな

ちゃんと証拠のある。」１人妄想大興奮の大鉄。改めてなぎについて仁に確かめた。「もう少しまともな味覚があれば良い。証拠は無いけど、昔から親父に俺に姉が居るって聞かされてれたし。」神様とは言えず何とか誤魔化そうとした仁。「俺はこの間、なぎさんの存在を知ったって聞いた気がするんだが。」痛い所を大鉄から突っ込まれ、とりあえず勘違いだと誤魔化した。すると今度は父親の帰宅について尋ねられると窮地に追い込まれた仁。（お約束ですよね。人間以外の存在が自宅に来るとかくして誤魔化すのって。ローゼンメイデンとかもそうですし。）

　「この子で最近勉強のしすぎで、記憶が曖昧ですの。このままですと風邪を引きますので、お風呂に入って下さい。居間に着替えを用意しておきましたので。私は仁と夕食のしたくをしますのでごゆっくり。」ヤバイと思い蹴りを入れて、とりあえず仁と２人で台所に入ったなぎ。「本当にそちは嘘が下手じゃな。つじつま合せは、わらわに任せて置けばよいのじゃ。」突っ込まれた仁に文句を言った。正体がばれて出ていかざる終えない状況にしたくは無い。姉としてずっと嘘を突き通すなぎ。親がいない家、なぎ１人分なら養っていける生活費がある。全てが都合が良い

御厨家なのだ。「仁は悪い女に金を吸い取られる貢ぎ男！」風呂に入らず立ち聞きしていた大鉄

なぎは仁から金をむしりとっていると勘違いしてしまった。（なぎの姿と大鉄の妄想が笑えます。

しかも勘違いで生まれた妄想ですから尚更です。なぎの正体に突っ込む大鉄と誤魔化すなぎの

心理戦が、仁を巡る争いに発展。こねた満載でヤマカンの自虐ネタも面白いです。）