封絶の中での激しい戦い。栄太は真竹が傷つけられるショッキングなシーンを見てしまい、

ヨーハンを取り戻そうとしたフィレスは、存在の力を失いかけていた。そして銀の炎を見て

我を失ったマージョリーも自我を取り戻し、シャナの呼びかけで一時休戦と協力を約束し

清秋祭初日は幕を閉じた。その後場所を啓作の自宅に移し、午前0時に零時迷子が作り

出す存在の力をフィレスに分け与え情報を聞き出そうとしていた。

 「チビじゃりも良い度胸してるわね。私と彩飄の前にあんたを置くのだから。」マージョリーは

皮肉たっぷりに語る。「そう手を出さないと約束されても、銀の炎を出した僕は。それにあの人

フィレスさんも僕を、零時迷子の中にいるヨーハンという恋人の事を。」悠二は休戦が約束

されても、マージョリーとフィレス両方から狙われている事実は変わらないと自覚していた。

 「フィレスに最低限の存在の力を立って歩ける程度に、分け与えて欲しいのであります。」ヴィルヘルミナは学校の屋上でフィレスへの存在の力の受け渡しをシャナやマージョリーの立会いと

監視の下、悠二の破壊という暴挙を行わないようにする事を条件に要求した。さらにマージョ

リーの自在法を利用し、銀についても何か判る可能性があると指摘し、フィレスには「ミステスに

手を出さない事を了承すれば。」という条件が付いていた。「判ったヨーハンの為なら。」素直に

約束を守ったフィレス。(いきなり悠二に手を出したら、それはすぐフィレスは討滅になります)

 「あなたは誰?どうしてここにいるの?ただの人間はここから出て行くべきよ。」少しでも悠二

に近づこうとしていた一美は「私はシャナちゃんや坂井君の所には行けない。」と思っていた。「もうすぐ12時になる。急いで支度して。」窓を叩いたシャナが一美を呼び出した。「やっぱりそういう人じゃないと、そっちには行けないのかな?」フィレスに言われた言葉が引っかかる一美に

対してお前はどうしたいの?」シャナは意志を確認した。迷った末窓を開けて「私は坂井君の所に行く!」と自分の意思をはっきりさせ、2人は啓作の家に向かった。(シャナは今度こそ悠二に好きだと告白するそうです。多分出来ないでしょう?一美ちゃん改めてライバル宣言して

ましたし、フレイムヘイズの世界にちょっと足を踏み入れました)

 午前0時マージョリーが観測と捜査の自在法を発動させ、零時迷子の全容を確認しようと

しながら、フィレスへ存在の力が分け与えられようとしていた。シャナは悠二への危害を加え

無い様に牽制しながら、フィレスは悠二に抱きついた。(シャナと一美は紅世の王であっても

女が抱き付く光景を見るのはつらそうでした。)「ヨーハンこんなに近くにいるのに・・・・・・」もどかしさを感じながら、存在の力を受け渡されたフィレスは、悠二を突き飛ばした。

 「それで何か判ったのでありますか?」ヴィルヘルミナは、マージョリーに零時迷子について

の観測結果について尋ねた。「零時迷子に正体不明の自在式が絡み付いているようね。その

せいかどうか知らないけど、あんたが掛けた戒禁も妙な形に変質していた。」マージョリーは

零時迷子にサブラクが使った自在式が絡み付き、戒禁が変質している状況を報告し、フィレスに

「確かめてみれば?最も掛けた本人である、あんたの無事は保障しないけど。」と言った。ただ

自在式と銀との関連は、全く判らずじまいだった。「全くブラックボックスだらけだぜ。このトーチ

でミステスのあんちゃんはよ。」多くの謎を抱えている悠二を皮肉るマルコシアス。

 「坂井君はトーチでもミステスでもありません私は紅世もフレイムヘイズもわからない。この先ずっと判らないかもしれない。フィレスさんにお願いがあります。」悠二は人間であると、心の

中で思っていた一美は突然フィレスに頼み事を申し出た。(もの凄く積極的になったな一美)

 清秋祭2日目は何事もなかったかのように開始された。「昨日の敵は、今日の友と言いますが、まさか吉田一美にこれほどの胆力があったとは。」フィレスが言われた通り行動している光景を、屋上から見ていたヴィルヘルミナは、驚きを隠せなかった。「彩飄”フィレス彼女は恋人思い焦がれる1人の女性それなら判ってくれるはず人を好きになるって人間も徒も関係無いってあなたが破壊しようとしたミステスは私にとって私がどれだけ今を坂井君との今をを大切にしているか一緒に見て下さい。」一美は恋する女性同士ならば、フィレスも考えを改めてくれるのでは無いかと思い、自分の悠二に対する気持ちをさらけ出そうと考え「一緒に清秋祭を歩

いて欲しい。」という頼み事をしたのだ。(シャナも一緒にいて、フィレスを監視しようとしました)

 「吉田さんなんだか変わったな。シャナも一美って呼んでいたし。」悠二は引っ込み思案だった

一美の変化を感じながら、屋上に待機するのがフィレスに襲われない安全策だと一緒にいた

ヴィルヘルミナから聞かされた。(空気を読んで、やられない様にしないと悠二)その頃シャナとフィレスは、一美から模擬店のクレープを渡された。少しでも祭りの雰囲気を楽しんで欲しいと

思った一美は「あの学園祭って言うんです?祭りって知ってますか。」と悠二に危害を加える

ようとするフィレスに質問した。「祭りは知っているヨーハンと行った。」無愛想だが一美の質問に

きちんと答えたフィレス。その様子を見て「きっと判り合える。」と願う一美。しかしシャナだけは

未だに「あのフィレスが心を簡単に心を開くとは思えない。」と懐疑的だった。

 一方栄太は真竹と2人で手を繋ぎながら、清秋祭を見ていた。そこにマージョリーと啓作が

やって来て「姉さんどうも!」恥かしそうに頭を下げる栄太。「何だか幸せそうじゃないの真竹?

栄太焦らなくていい。時間はたっぷりあるんだから。味わった事実とその重みをじっくり考えて

それから答えを出せばいいのよ。」マージョリーは幸せそうに見える真竹に声を掛け、昨日自分が巻き込んで真竹を傷つけてしまった光景を目撃し我を失った栄太が、今自分の持つ気持ちを再び確認して欲しいと思いアドバイスをしたのだった。

 「あのヨーハンってどんな人なんですか?」楽しそうに清秋祭を楽しんでいる、他の生徒の

様子を見ていた悠二は、ヴィルヘルミナに質問した。ヨーハンはフィレスが拾い育てた人間

だった。しかしヨーハンが成長するに伴い何時しかフィレスは、ヨーハンに恋をした。「人間も

徒も恋する事に変わりはない。」今回一美の言葉に共感し一緒に行動しているのだとヴィル

ヘルミナは推測していた。そして夕方になり清秋祭は終了時刻になろうとしていた。

 「祭りは終わるのか?ヨーハンが悲しむ。」フィレスはかつてヨーハンと一緒に過ごした祭りの出来事を思い出した。愛し合っていたフィレスとヨーハン、しかしどんな事にも終わりがある。

「何か欲しいものがある?」フィレスが質問すると「それは君だよフィレスと一緒に永延に

あり続けるのが僕の望みだ。」ヨーハンは自分の望みを伝えるとキスをした。(麻里奈ちゃん

もの凄くエロイです)「僕は君と永延にいられるのなら、人間である事を止められる。君も望んで

僕と永久にありたいと!」フィレスと永遠の恋人であり続けるため、ヨーハンは人間を捨てて

ミステスになり、存在の力を午前0時に完全回復させる宝具零時迷子を作り出した。

 ヨーハンを思い出したフィレスは涙を流し「私にも大切な時間があった。あなたが今を大切に

しているかのように。」一美が言った事を理解したのだった。そしてヴィルヘルミナには、ヨーハンの状況を教えてもらい、討滅されなかった事を感謝したフィレス。更に一美とシャナにも感謝

の言葉を掛けた。しかし「おかげで本当の私がヨーハンに会う準備が出来た。」突然にやりと

笑ったフィレスは、意識だけを宿した傀儡!それを操っていた本体が自在法『風の転輪』を

用いて、盟友ヴィルヘルミナ・マージョリー・シャナ・一美全てを利用し、目的であるヨーハンの

奪還を企み悠二を捕えた。ついに零時迷子からヨーハンを取り戻そうとし、手を伸ばしたフィレス

だが、悠二の胸から銀色の手が出てフィレスを貫いた。その時封絶で動けないはずの史菜と

執事の指輪が妖しく光っていた。

 銀が悠二の体内にうごめいていたのか?やっぱり史菜はヘカテーなのでしょう。急展開の

灼眼のシャナⅡ。来週の展開も凄く楽しみです。