昭和53年雛見沢にダム建設計画の話が持ち上がり、東京から建設省の担当者が来て

説明会が行われた。「誰の断りがあってダムを作ろうとしたんね?」「木っ端役人が、東京の

建設大臣連れて来い。」など怒号が飛び交う中、雛見沢御三家で最も影響力を持つ園崎家の

当主お魎が「とにかくその計画は認められんそれが村の総意やね、さっさと東京に帰ってそう伝えんしゃい。」と代表して計画反対の意志を伝えると歓声が沸いた。しかし「やかましいそれはおんどれの都合やね勝手に総意と決めんといてや!」乱入しお魎の意見が村人の総意ではないと言い出す男達が乱入して来た。

 雛見沢には、山に畑を多く持ち裕福な園崎家とは異なり生活に困窮している北条家の様な

人々もおり、立ち退きの補償金額や新しい住居仕事の斡旋など満足していた。しかし「この

裏切り者が、なら村から出て行け!」お魎は北条家を裏切り者扱いし村から出て行く事を

要求した。「じゃあそれに見合う立ち退き料を払うだろうな!園崎のクソババアは引っ込んでろ」立ち退き料を要求し、お魎をクソババア扱いする北条家側に「この園崎お魎久々に頭に血が

のぼったわ!ケジメはきっちりと付けてくれるんだろうな。」怒り心頭のお魎!この言葉がきっかけで口論から殴り合いの喧嘩に発展し、警察が介入する騒ぎにまで発展し、ダム工事の対する

雛見沢村住民の対立は決定的になった。その一部始終を羽入は見ていて「全ては止められ

なかった僕のせいです。ごめんなさい!」と対立から惨劇に繋がる事実を止める事が出来ない

無力さを詫びた。(羽入はオヤシロ様だけど、力は全然無いのですね)

 雛見沢症候群を調査する為に設立された「入江機関(入江診療所)」に北条悟史が妹の

沙都子を担ぎながら「雛見沢ファイターズ」の監督も勤める入江を必死に呼び出した。(両親の死後の話です)急いで出て来た入江は、沙都子が苦しそうに呼吸をしているので驚き、急いでベッドに寝かせた。落ち着きを取り戻し安静になった沙都子の様子を見て、ほっと一息する入江の所に看護士として働く三四がやって来た。一度小康状態になった、雛見沢症候群のレベルが再び5まで上がった原因について2人で考えるが、判らなかったのでとりあえず観察する事に

なったのだが「もしこのまま回復不能になれば、治療方法を確立する貴重な資料になるのですから、大切にしなければ。」笑いながら沙都子を解剖し雛見沢症候群治療のモルモットにしようと考えていた。しかし子供を解剖する事に反対の入江は、自ら治療法を確立しようと決意した。

沙都子が入院してから2週間が経過し、悟史は少年野球の練習が終わった後一緒に帰る

入江に容態と様子について質問すると、容態は安定しているが、かつて受けた虐待の数々を

言い出した事が気になるという回答した入江は現在の事でないので安心していた。しかし

「ご迷惑でなければ、もう少し沙都子を入院させて置いてくれませんか?」悟史は叔母達大人に

心を開かない沙都子が退院してくれば、再び叔母達ともめて怒鳴り合いや喧嘩になるので、自分自身が巻き込まれるのが嫌だと本心を語るのだった。(沙都子は悟史にもうざがられている

事実はしょうがないでしょうが、あまりにも可哀想過ぎますよね)

 ダム建設反対運動が雛見沢で巻き起こる中、入江機関に東京から雛見沢症候群に関する

検査結果が郵送されて来た。その結果は、病気を引き起こす寄生虫が脳から発見出来ない

という物だった。死んでしまえば雛見沢症候群を引き起こす原因と寄生虫の生活基盤が失わ

れるので、三四は「生きている内に調べればいいという事かしらわかりました用意させま

しょう?」生きている人間の脳を調べれば原因が発見出来ると思い、入江に提案をした。当然

人権があるので、そんな事は出来ないと思っていた入江。しかし三四は本気に実行しようとして山狗の小此木に電話を書けたので「そんな事が許されるのか?」と驚きと当惑を隠せなかった。

 昭和54年雛見沢連続怪死事件の幕が開いた。ダム建設の現場監督が、建設作業員達に

斧やスコップで殺害されたのだ。事件の発端は、作業員達が禁酒されているにもかかわらず

酒を飲んでいる所に雛見沢症候群レベル5を発症した現場監督が襲い掛かって来て、殺害したのだった。殺害後主犯格の男は、前科者でしかも執行猶予中の身なので逮捕されたら、再び

刑務所に逆戻りになる。原型が判らないほどめちゃくちゃにして殺してしまったので、過剰防衛

も通用しない。そこで死体をバラバラにして、裏切り者を出さない為に殺人に加担した作業員が

隠す事になった。(殺人をきっかけに、主犯の男は雛見沢症候群が発症してますね)

 しかし主犯の男は、レベル5の末期患者になってしまい入江機関に生け捕りにされ縛れて

ベッドに寝かされていた。このままでは舌を噛んで死んでしまう恐れがあるので、三四に麻酔

を打つように指示してから「あの男は何者なのです?どこから連れてきたんです?」入江は男の身元について尋ねた。「診療所の帰り道偶然に出くわしただけですわ?あの男何を持っていたと思います?」三四は、状況を説明した後シーツに包まれた現場監督の右腕を見せて、殺人

事件の犯人であると説明した。その後小此木と富竹が入江機関にやって来て、主犯の男の

身元を紹介した。レベル5になり治療は不可能な状態になり、人体実験の格好の材料であるが

ヒューマニストの入江は、病気が事件を起こしたのかそれとも男の意志で起こしたのか確認

しようとしたのだが、結局人体実験を受け入れて三四に東京との調整を依頼した。

 現場監督の死体解剖後、大石が死体に立ち会った。(若い頃大石は殴られて怒鳴りつけ

られました)ダム戦争を煽った園崎家が、事件に絡んでいると推理した大石は必ず事件を解決し

無くなった右腕を取り返そうと決意する。だがここから雛見沢では、ダム戦争賛成反対特に園崎と北条の間にトラブルが発生し真実が見えなくなってしまい、羽入はそれを止める事が出来ずに次々に事件が起こってしまうそれを謝る事しか出来なかった。しかし雛見沢にしがらみに

囚われない救世主が後に登場する事になり、梨花と羽入にとっての永遠に続く昭和58年6月の迷宮から脱出する鍵になるのです。