強い眠剤でも
2時間しか持たない
底に着かない眠りは
悪夢を呼び
Mの脳髄を割って
狂った記憶装置が回りはじめる
メルヘンチックな絶望に
震えるチアノーゼの唇が
彼の人の
温い乳房に触れるまで
夏の終わりの蝉のように
喉を詰まらせながら
Mは烈く嗚咽する