夜に広がる灯りの下には、その1つ1つに人の営みがあるのですね。
特に年末の夜の灯りには、ことさらにそれを感じます。
あの灯りの下にいる人達が、みんな幸せであるといい。
孤独に泣いていなければいい。
いつも、そんな風に願います。
ずいぶん前の話ですが、12月30日の夜、酔っ払った女性が
私の実家に電話をかけて来ました。
応対したのは父でした。
「もしもし、私よ。…今、幸せ?」「私は、今でもあなたを…」
彼女の声は、私にそっくりだったと言います。
そんな年の瀬に、1人で(?)飲んで、過去に向かって電話を
かけなければならないほど、彼女は孤独だったのでしょうか?
幼かった私を残し、赤ん坊だった妹を連れ、家を出て行った人…
幸せではないのでしょうか?
そんな事が今でも気になります。
今、どこにいるのか、どうしているのかわからないけれど、
幸せであって欲しい。
年の瀬を共に過ごす人がいてくれればいいと、心から願います。
そして、彼女だけでなく、みんなが孤独な年末年始を過ごさないで
くれればいいと思うのです。