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『神楽坂怪奇譚 棲』再再演  昼&夜


藤沢文翁の原作・脚本を、二人だけの朗読劇として演出・ステージングに構築、羽佐間道夫と朴璐美によるプロデュース作品として世に出た『神楽坂怪奇譚 棲』。
人気を博しこの度再々演となり、キャストスケジュールでお目当てが出演するので参戦。

お初の神楽坂にあるTHE GLEEは小さなホールだが、作品に登場する泉鏡花や場所に縁のある場所。





ステージにある小さな盆を囲んだプレミアム席は取れず。その後ろの一般席だが、段差もあり観やすい。
ドリンク券で好みの飲み物を飲みながらの観劇もリラックスできる。
薄っすら寒いので、昼夜共に暖かいお茶をチョイス。

チョイスしたのは、東地宏樹さん×三木眞一郎さん回。
観客の出入口と同じ、一般席後方から登場。先に席に着いたのは、尺八奏者の元永拓さん。
お二人とも着物で、東地さんは紺の渋め、三木さんはグレーの若々しい色合い。

赤い着物を着た3人の女童が、開演前からお客さんをイジったり観劇注意の紙を見せたり、上演中はステージの盆を手動で回したりと大活躍。鳴り物で他に2人ほどいるようだが、女童は歌ったり表情で見せたりと芸達者。

物語は大正初期の神楽坂・赤城神社の周辺。
眼病を患っている泉鏡花の前に、不思議な女が現れ、妖しい世界へと誘い翻弄していく。
東地宏樹さんが泉鏡花、三木眞一郎さんが女役。

東地さんは台詞を半分覚えてるようで、台本から目を離し、様々な表情をこちらに見せて、ストレートプレイを観てるような臨場感。
三木さんの女役は、スタジオライフの『天守物語』を思い出す。三木さんは普通の朗読劇では見せない悩ましくも妖艶な表情で、次第に東地さんよりも汗の量が多い。

お二人のテンポいい掛け合いと、絶妙な間、息のあった沈黙、そして1メートルも離れてない距離で互いを凝視する物凄い刹那。
観客も物音ひとつ立てないように、息を殺すような沈黙で、この丸いステージの世界を見守っていた。

夜叉ヶ池のような地下から、天空の光へと昇り立つような、そんな極上の演劇だった。
刀ミュに出てくる"物語"にも繋がっていくような物語。

終了後、自己紹介をし、感想もなにも話さないまま、また静かに舞台を後にして、階段を昇って去っていく演者様。

温かいお茶もいつのまにか飲み干し、幻想世界から現実へと舞い戻る私達であった。




お土産のお清めの塩とミニ蝋燭


再々再演でお目当てのキャストがこの作品に出たら、また観たいと思う。