おもしろきこともなきよを

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昔、よくテレビや雑誌にベレー帽を被ったイヤラシそうなおじさんが出てた。

なぜイヤラシそうと決めつけるのかと言えば、ちょっとエッチな番組で見かけたというのもあるが、スケベ顔してたのが大きい。

スケベとかエッチとか、ベレー帽もそうか、昭和のにおいがする人でもあった。

後に、そのおじさんが田中小実昌って人で、小説家であることを知る。

東大出のインテリ。

これまた昭和っぽい。

 

一方であの村上春樹氏とやってることは似ている。

翻訳に小説にエッセイ。

走ることが好きなのも同じだ。

まあ細かいことを言えば、バスか自走かの違いこそあれ。

チャンドラーのThe High Windowなんか二人とも訳してるし。

でも、ファンになる人たちの種類はえらくちがってみえる。

 

田中さんは直木賞をとっている。

芥川賞をとっていない村上さんよりスゴイといえなくもない。

いや、やっぱりいえない。

なにしろ村上さんはノーベル賞候補だ。

どこまでホントなのかは知らないが。

とにかく、その直木賞をとった作品が表題にある『ミミのこと』だ。

でもこれなんで芥川賞じゃなくて直木賞⁉️

やはりノーベル賞の方が上か。

 

あらすじはミミと僕(=ハッピィさん)が出会って別れるというものだ。

簡単すぎるけど、ほんとにそうなんだ。

ミミの商売は淫売(←昭和風)で最後にはストリッパーになる。

僕はウェイターというとかっこよすぎで、炊事夫っていうのがしっくりくる。

 

これ以上の説明は難しい。

僕の能力面の問題はあるし確かに言い訳ではあるんだけど、

うまく説明できちゃう小説なんて多分つまらないと思う。

逆にいうと意味はわかる、あるいはわかったような気がするのに、誰にもうまく伝えられない小説こそ素晴らしいものかもしんない。

ってことはミミのことは三段論法、弁証法から唯物論的にエクセレントでファンタ、、、

もうやめるけど、とにかくそういうことなんだろう。

 

男と女。

幸せとは?

愛について。

聖なるもの。

について思いを巡らせたくなったとき。

読んでみたらいいじゃない。

 

少なくともそうすれば、

しばらくたってうーんと唸りながら、

部屋を出ていくことになるとは思う。