面倒くさい
朝が来てしまった時
そばで誰かが溜息を吐いた時
自分を鏡で見た時
仮面を纏って自分を沈め笑っている時
人を見る時
人と会話をする時
さほど親しくない人と会う時
守りたいと思う人のそばで生きる時
その人から頼られる時
愛されていると感じる時
それに似合う自分を演じる時
それが紛れもなく自分の一部であると感じる時
私は私が面倒くさくなって
仕方がなくなるの
これまでに守り続けてきたものを
みんな燃やしてしまえたら
これまでに守り続けてきた自分というものを
跡形もなく燃やしてしまえたら
私はやっと空へ行ける
そうやって誰も知らない私で私を生きてみたい
冬