由「…ほ、んと…だよ」
翔ちゃんはしばらく私の目を見つめてから
「そっか」と言って私から離れ、帰る準備を始めた。
なに、今の…。
心臓が飛び出そうだった。
こんなの、大野くんと一緒にいる時でさえ感じたことがない。
「由依、何してんの?」
ぼんやりしている私に鞄を持った翔ちゃんが言ってきた。
由「へっ?」
翔「早く帰るぞ」
由「う…うん」
その帰り道、まともに翔ちゃんの目を見ることが出来なかった。
またあの目で見られちゃう気がして。
ずっと俯く私を翔ちゃんは心配してくれたけど。
正直、私はそれどころじゃなくて。
さっき心臓がドキドキした理由を必死に探していた。
