写経のこと。 自分が言いたいことを好き勝手言うのではなくて言うべきことを言いなさい、と自分自身を戒めるものの、 自分の中で留めておき続けていると、それがどんどん発酵してきて何も手につかなくなる。 そんな時、エイヤ!と墨を磨って写経を仕上げると、心に積もった塵埃が払拭された気分になれる。 骨董の世界には古写経というジャンルがありますが、その美しい世界を見ていると、蒐集趣味こそないものの、自分でも扇面などに書いてみたいという気持ちにさせられます。 因みに、参考書として愛読しているのは東京書籍の「般若心経手帳」。 なぜならば平山郁夫さんの絵が素晴らしすぎるから!
芽を育てる。 ( camera : SQ30mL ) 芽がでたカボチャの種をどうしても捨てることができず、 ちょうど空いていた植木鉢に植えた。 不健康にひょろりと上にグングン成長するものの、これからの季節は冬。 この先、花を咲かせて実をつけることは決してないだろうけれど、見ていたらそんなことはどうでもよく思えた。 自然に朽ち果てていくまで、どうぞどうか存分に。 大事なのは結果じゃなくて過程だよ、という言葉にはもはや何の中身も感じられないけれど、このカボチャの芽には「いまここ」という祈りがあった。