唄ひ手冥利~其ノ壱~
唄ひ手冥利~其ノ壱~

枯野に咲いた小さな花のように

なんて淋しいこの夕暮れ

とどかない想いを抱いて

なんて淋しいこの夕暮れ

とどかない想いを抱いて


私の大事なこの笛のうたう唄を

あなたは聞いているのだろうか

どこかの小さな木の下で

あなたは聞いているのだろうか

どこかの小さな木の下で


澄んだ声色で響くこの笛

あなたは聞いているのだろうか

泣きくたびれた笛の音を

あなたは聞いているのだろうか

泣きくたびれた笛の音を


山は夕暮れ夜が闇がしのびよる

あなたは何処にいるのだろうか

風の便りも今はとだえ

あなたは何処にいるのだろうか

風の便りも今はとだえ


山の坂道一人で歩いて行った

あなたは今も唄っている

彼方の空に声が聞こえ

あなたは今も唄っている

彼方の空に声が聞こえ


一人ぼっちで影を見つめる

あなたは何処にいるのだろうか

風の便りも今はとだえ

あなたは何処にいるのだろうか

風の便りも今はとだえ

ララララ…





作詞:Mariano-Una-Ramos/Alberto Veli

昼過ぎに 珍しく

テレビをちょっとだけ観たわ

果物が煙草の害を

少し防ぐと言うの


それですぐこの間のお店へ

買いに急いだわ

御出掛けになるのなら

必ず召し上がってね

貴方はきっと外では

違う顔なのでしょう?

だから此の手は

其の疲れを

癒す為だけに在るの


今朝の様にお帰りが酷く

遅い日も屡々

明け方の孤独には

ピアノで舞踏曲を

貴方はそっと

指先で髪を撫でるでしょう?

だからいま黒く揺蕩うまま

伸ばす理由は只ひとつ


処でこんな情景を

どう思われますか?

差し詰め勝手気儘な

嘘を云いました


態とらしい空の色も全部

疎ましくて

だから右手に強く握る

光など既に見えない…

「もう何も要りません。」


真夜中は純潔

洗い立ての黒い髪が馨って今にも飛んで行きそう

カシス色に染まった爪 潤んだ二人の粘膜みたい


悪いけれど葡萄酒ならば自分の口唇ダイレクトで


グラスよりも其の御口に注いで戴きたいのだもの


初めませふ

安易な位置づけ

属隷の興行

簡単な選択

わたしは今夜 唯 攻められたひ


類稀に理由もなく平伏すだけの場合が有るの


近い様でも他人で在るそれ以外何も無い寂しさ


辱めて

小粋な言葉で

匂はす首

強引な仕草で

捩じ伏せて

デイストオシオン懸けたら

揺蕩ふ布

わたしはたつた現在 あなたが依々


蜷色に埋もれども雑じり気なき身


辱めて

小粋な言葉で

匂はす首

強引な仕草で

捩じ伏せて

デイストオシオン懸けたら

揺蕩ふ布

わたしはたつた現在 あなたが依々


あなたが依々

あなたが依々