どうぶつの森を生きる
Amebaでブログを始めよう!

私は会社に入社したての頃、人が退職していくのがつらかった。
学校とか、アルバイトとか、同じような場面は何度もあったはずだが、会社の場合、会社の繋がりのみしかないため退職したら'もう二度と会えない'という気持ちになってしまった。
特に仲良かったわけでもなく、悪かったわけでもない。ただただ仕事の話をするだけの人でも「やめる」と聞くとなんだか寂しいような気持ちになってしまい、今まであまり話さなかった人でも必要以上に話しておこうかなどと考え、コミュニケーションをとるようにしたこともあった。
特に、やめると聞いてから最後の出勤日まで、どのように接すれば良いのかわからない。なんだかさようならまでのカウントダウンのように思えてしまうのだ。
そんな気持ちになる度に、周りの人たちはなんで何ともなさそうにしていられるのか不思議でならなかった。
同時に私もそうなりたいと思った。
そんな小さいことをいちいち気にしている自分が嫌だった。

あるとき、定年退職するおばあちゃんが私に
「今日が最終日だよ。今までありがとう。」
と声を掛けてくれた。
いきなり今日が最後と言われて、びっくりしつつお疲れ様でした。ちょっと寂しいですね。などと言うとそのおばあちゃんが
「そんな風に言ってくれるのはあんただけだよ。」
と言った。

そのときに、会社ってそういうものなんだと気づいてあまり気にしないようになった。

今までと現在、どっちが正解かな。