※河北新報より記事抜粋。

在庫の腐敗がすすむ冷蔵庫=石巻市魚町

●東日本大震災で壊滅的被害を受けた宮城県石巻市の水産業界が復興へ向け動きだした。

冷凍設備の破壊で腐敗が進む魚介類の搬出やがれきの撤去に頭を悩ませつつ、業界一丸となって早期の水揚げ再開と加工場再建を模索している。

石巻漁港に面した水産会社『内源ジャパン』(石巻市魚町)。

冷凍庫の分厚い扉が壊れ、保管していたサバなどが腐臭を放っていた。

小野原聡工場長(39)は、『魚が腐ってどろどろに溶け出している。搬出するための重機がほしい。』と訴えた。

石巻市魚市場と後背地の加工場や漁業会社は、津波が直撃し壊滅状態になった。散乱した瓦礫の撤去は進まず、電気や水道復旧の目処も立っていない。
地元船籍の沖合い底引き網船団(13隻)は無事だったが、小型船の大半や定置網は失われた。

3/20初会合があった『石巻水産復興会議』。
仲買人や加工業者ら約120人が集まり対応を協議した。

インフラ復旧に加え、瓦礫撤去や数万トンに上るとみられる在庫の処理を急ぐべきだ、との意見が相次いだ。

全壊した工場の瓦礫除去を始めた木の屋石巻水産(同市魚町)の木村社長(58)は『がれきをどこに運べばいいのか、費用負担はどうなるのか不安だ。』と漏らした。

会議では、従業員の雇用問題も話題になった。
『行政の力を借りて復興を目指すが、従業員全員の雇用を続けられるかどうか』
加工施設の再建には、一定の時間がかかるため、地盤沈下の被害が少なかった西側の漁港を使い、鮮魚出荷の再開を急ぐ方針を打ち出した。

『クリアにしなければならない課題は山のようにある。ひとつにまとまって再建構想を描き、行政に提案し実現させる』と、業界が主体的に取り組む必要性を説く。

※河北新報記事より抜粋。

●宮城県災害対策本部は31日、東日本大震災による県の被害総額(推計)が同日現在、2兆753億円に達したと発表した。
経済関係の被害額7320億円が加わり、総額が膨らんだ。

県経済商工観光部が所管する商工業や観光産業の被害内訳は工業関係5900億円、商業関係1200億円、観光施設200億円200億円など。

工業関係は沿岸部の工場が壊滅的な被害を受け、商業関係は製品や在庫商品が津波で被災した。

被害額には個人商店、スーパー、飲食店、製品分が含まれている。
仙台市宮城野区の夢メッセみやぎなど同部の関連施設の被害額は20億円だった。

被害額は製造品出荷額や卸売業・小売業の売り場面積などの統計数値に各地域の被害状況を基に設定した係数を掛けて算出した。
調査は継続中で被害額はさらに膨らむ見通し・・

同部関係を除く被害は農林水産部関係8492億円、土木部関係4224億円、教育委員会関係651億円など。

農林水産関係は、沿岸部の養殖業が大きな被害を受け、土木関係は下水道や防波堤の損害が大きい。
土木、教育委員会関係などで前日の集計分より、増額した。

【2011年4月1日金曜日】