今回は、長野県北部の猿沢地区で地滑りが起こり、地盤を支えていた
漆喰の繭(ザルガメ)が出土し、中から僧侶のミイラが発見されます。
時を同じくして近辺では老婆の死霊が住民を憑き殺す事件が多発。 調査に乗り出した歴史民俗資料館の小林教授が怪我をした事で、調査をお願いされた春菜と仙龍。
そして問題の桜を曳くお話でした。
調査に乗り出した春菜と仙龍が知ったのは、地滑りを止めるために人柱になった僧侶と、本来であれば人柱となるはずだった村長の娘で、地元で魂呼び桜と呼ばれる桜の元で眠る、里の大姫との哀しい悲恋でした。
やがて老婆の死霊(魂呼び桜)が住民を憑き殺すだけでなく、春菜にまで被害が及ぶようになったことで仙龍は、雷助和尚や隠温羅流四天王、春菜のサニワの力を借り魂呼び桜(実際は里の大姫=老婆とですね)と話しをし、僧侶を引き離されたことでの哀しみと怒りが原因であったことを突き止め。
僧侶を祀りその隣に桜を曳くことを約束し、里の大姫に鎮まる様に話す仙龍がカッコいい (⑉• •⑉)❤︎ ドキドキ…
そして最後に、桜を曳く仙龍を初めとする職人達の勇壮な姿。
僧侶と大姫の再会を言祝ぎ『高砂』を唄う棟梁。
本文の中では「寿ぎ」とされていましたが、個人的には言い換えれば祝言となる、言祝ぎのほうがしっくり来るかな?
僧侶と引き離され悲しみと怨みから、それまで咲かなかった魂呼び桜が、満開になり散りゆく狂おしいまでの美しさが目に浮かぶ描写に、涙が止まりませんでした( ㅠ_ㅠ)
人として僧侶の清冽さに恋をした大姫。
大切な人を失い、哀しみから自らの体を桜に変え、魍魎となってまでも僧侶を見守り続け、一途な想いが怖さの中に込められていて、凄くせつなかったです。
今回のお話し、シリーズを通して1・2位に入るぐらい、大好きな作品になりました。
また、桜が満開の頃に読みたいですね(^^)
今回は魍魎桜のお話だけでなく、隠温羅流導師が42歳の厄年で必ず亡くなる因の謎も、サニワとしての力を強くしつつある春菜の目を通して、因縁の鎖が絡み導師を引き込んでいるのではないかと言う仮説が徐々に明らかになったのですが。
仙龍を縛る因の鎖を春菜は解くことが出来るのか、これからが今後が楽しみです。
ただ、次巻は長坂パグ男の新事務所で起こる怪現象を曳くことになるようですね (ー'`ー;)
パグ男、今回いなくて静かだ~と思っていたのに、次巻また出てくるのか~ う~ん。
まあ、このシリーズの必要悪でもある人だとは思うんですけど、金の亡者で亡くなった人を敬う気持ちのない嫌味な人なので、そろそろ痛~いお灸のひとつでも据えられる結果となればいいなぁと、つい思ってしまっています(^^;;
何はともあれ、大好きなシリーズなので次巻が待ち遠しいです(^^)
内容(「BOOK」データベースより)
土地を支えていたのはミイラ化した人柱だった。漆喰の繭に包まれた坊主の遺骸が発掘されると同時に、近辺では老婆の死霊が住民を憑き殺す事件が多発。曳き屋・仙龍と調査に乗り出した広告代理店勤務の春菜が見たものは、自身を蝕む老婆の呪いと、仙龍の残り少ない命を示す黒き鎖だった―!ひそかに想いを寄せる仙龍のため、春菜は自らのサニワと向き合うことを決意する。
講談社 (2019/1/23)
![]() | 魍魎桜 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ) 778円 Amazon |
