ゴジラ-1.0、アカデミー賞の視覚効果賞にノミネートされているそうで、普段邦画は映画館で観ない人なんですが、この映画は見てみようと思いました
初代は見ていませんし、ものすごいゴジラ映画のファンではないですが、ゴジラ先輩の厳つさが大好きな女です
ちなみにゴジラvsコングを観た時の感想↓
以下、思いっきりネタバレしますのでご注意ください主にポイントをまとめるとこんな感じでした。
①人間ドラマに惹き込まれてゴジラのこと忘れるくらいだった
②神木くんの演技がすごすぎた
③人間のキャラクターがみんな味があって良い
④戦争が人生を狂わせることが痛いほど伝わる
⑤ゴジラの怖さと迫力がすごい
⑥日本にしかできない描写…
それぞれのことについてちょっと感想を述べていきます
①人間ドラマに惹き込まれてゴジラのこと忘れるくらいだった
敷島くんの苦悩に感情移入しすぎて、典子ちゃんと幸せになって欲しいと願いながら見ていました
隣の澄子さんも皮肉屋かと思いきや暖かくて、あぁ好き…ってなってました。
なのでゴジラが銀座にやってきた時は「ゴジラキター！」と興奮する反面、人間側に気持ちが入りすぎていてゴジラのテーマが流れてきたことに違和感を感じる程でした
いやいやゴジラカッコいいけども、ゴジラが主役じゃないよこれもう〜っていう感情だったと思います
②神木くんの演技がすごすぎた
過呼吸になっているような息の仕方、虚ろな表情、引きつった笑い方、上手く声を出せないような様子など…
本当にその苦悩を味わった人、という実感のある痛々しさが出ていて、神木くんすげぇ…
と思いました。
と思いました。典子ちゃんを失った(と思った)悲しみから、ゴジラへの恐怖よりも憎しみを爆発させて、表情がガラッと変ったのもすごかったです(語彙力なし)
神木くんの演技にのめり込んで見てしまい、これはゴジラうんぬんよりも神木くんがえげつない映画なんじゃないかと、見終わってボーっとしながら思いました
③人間のキャラクターがみんな味があって良い
それぞれ個性のある人たちが登場して、みんなそれぞれ戦争を経て抱えるものがあり、味がありました。
特に、整備士の橘さんを演じた青木崇高さんの演技にグッときました！
敷島のことを憎んでいたと思いますが、それでも「生きろ」と言ってくれたのは、戦時中自分の整備した飛行機でたくさんの兵士を送り出すことに疑問を抱いていたからなのかな…と想像し、橘さんの想いに涙していました
④戦争が人生を狂わせることが痛いほど伝わる
「僕の戦争が終わっていない」と敷島くんが言っていましたが、家族を奪われ、生きて帰ったことも恥じ、戦時の悪夢にうなされ、金銭面も苦しい中生きていかなければいけない…
そういう世の中で私達の祖先は必死に生き延びて、今へと命が繫がっているんだと胸に重く刺さりました
ゴジラの存在は関係なしで、戦争が残す傷は本当に深いんだと、リアルに想像できる程のパワーがこの物語にはあります。
「この国は命を粗末にしすぎてきた」
「何があっても生きなければいけない」
という、戦争を経て出てくる力強い言葉に涙が出ましたこの時代にも響くセリフですよね…
この時代にも響くセリフですよね…⑤ゴジラの怖さと迫力がすごい
人間に感情移入しすぎているせいで、ゴジラが物凄く恐ろしくて絶望しました
強そうな高雄が活躍できずあっという間にやられたり…
⛴
銀座のシーンのあとは、ゴジラ倒すのなんて無理…日本終わりだーと思ってしまいました
特に、放射熱線を吐く前に背びれがガコンガコンするのに合わせて、ウィーンっていう音が上がっていくの、本当に緊張してドキドキしました
絶望感がすごかった…
モンスター・ヴァースシリーズのような、ヒーローめいた部分はなく、ただの破壊欲の旺盛な怪物でした
でもそこが良い！
⑥日本にしかできない描写…
特攻から逃げてきたことは現代の日本人にとっては共感できることですよね。
外国から見るとカミカゼパイロットは当時の日本の象徴的なものだと思いますが、特攻を美化しない、という題材をここまで描けたのは日本だからなのでは、と思います(説明ムズ)
それと、ゴジラ映画では放射熱線を発射しまくりなのに放射能汚染が無視されすぎだと思っていましたが、銀座のシーンでは、黒い雨が描かれていました！
被爆国の日本ならではのリアルな描写ですよね。
それと防護服を着て放射能を測定するようなシーンも
これは海外の人には伝わらないかもしれませんが、日本人があれを見ると、原爆資料館を思い出し、生き残った人も放射能の影響を受けるんだな…と思ってしまいます
以上です！
とっても感情を揺さぶられる映画でございました
日本人向けの内容かなと思うのに、海外でウケているのが嬉しいですね！
こんな時代だからこそ、戦時、戦後の題材というのは胸に響くのかもしれません。
私は海神作戦にそこまでワクワクしなかったのですが(あまり現実的には思えなくて)、御国には頼らずに海軍経験者の有志を募るところがアツくて良かったです
VFXが評価されているそうで、やはり海のシーンやゴジラの街の破壊シーンは本当に迫力がすごかったです！
ところどころ、低予算なんだろうな〜と感じてしまう場面もありましたが、それもハリウッドとは違う「味」だと思います(笑)
上映が終わる前に観れて良かったです！
アカデミー賞、どうなるかな〜？