妖共~Unearthly Guys~

  第一匹  悪鬼羅刹 1




 何処からが始まりで、何処からが終わりなのか。

 そんな事、問われたって分かりっこ無い。

 戦、殺し合い、屍、死・・・・。

 何が正しくて、何が悪いのか全く分からない。

 平和、助け合い、人、生・・・・。

 もし、この世に。

 全ての生き物、全ての者が幸せに―

 そんな世が作れるのだというなら。

 ―俺は・・・。


              〆〆〆〆〆〆〆〆


 ―時は戦国。

 男達は己の血で汚れた手を血で洗い流す時代。

 女達はそれこそ物の様に扱われ生きていく時代。

 死が死を生み、絶望が悲しみを呼び寄せる時代。

 その黒く渦巻く塊を食ったかのように、ある日『それ』は現れた。

 

 それはあまりにも一瞬の出来事であった。

 ある日突然姿を現した名も無き妖怪。

 その妖怪の手により、日本は血の海と化す。

 勢いにのった名も無き妖怪は、世界に散らばる妖怪達を束ね世界を征服した。

             『一瞬』

 そう言っても可笑しく無いと思われるほどに、早く。


 『一瞬の世界征服』の後生き残った人間達は妖怪に逆らえるはずも無く・・。

 こうして世界の頂点に立った妖は自らの名を『極蘭』と名のった。


 極蘭が国王になってからしばらくたったある日。

 埋まるはずの無いと思われていた人間と妖怪との間に可笑しな関係が生まれた。

 ―人間と妖怪の間に子供が生まれた。

 どんな成り行きで子供が生まれたかは分からない。

 『愛』などとは程遠い関係であるはずなのに。

 何故。

 最初のうちは騒がれていた話題だったが、年が進むにつれ、『彼等』は増えた。

 そのうち彼等は『混血』等と呼ばれるようになった。


 その頃、極蘭の政治は荒れ初めていた。

 まるで『混血』を嫌うかの如く、彼等が増えるにつれ、荒れていった。

 そんなある日、ただでさえ今の政治に腹が立っている人間達に、更に苛立たしくさせる事件が起きた。

 それは蒸し暑い日だった。

 にじみ出た汗も蒸発してしまうかと思うくらいの暑い暑い日。

 町が消えた。

 まるでそこに元々何も無かったかのように。

 跡形も無く。きれいさっぱりと。

 そしてある噂が立ち始める。

 ―極蘭が町の全てを焼き尽くした―

 その噂は事実であった。

 

 人間と妖怪との間にまた大きな決裂が生まれた。

 後に『人妖戦争』と呼ばれることとなる戦争がこの事件をきっかけとして開幕した。

 人と妖怪による戦争。

 それはただただ醜くて。虚しくて。

 『混血』の者達はどちらにも受け入れられず、一方的に殺されて行くばかりで。

 その戦争で極蘭は死亡した。

 正しくは、死亡したと言われている。

 一瞬にして世界制服を成し遂げたほどの者がそう容易く死ぬものなのか。

 極蘭の死亡後、その息子も死亡したと言われているが、それすらも怪しい。

 『人妖戦争』閉幕後、人々と妖は別々に分かれて暮らすようになった。

 が、人々は何処かで極蘭がまだ生きていて、復讐にくるのではないかと気が気では無かった。

 そんな時に人々のとった解決策。

 その過去を無かったものとする。

 ここに一つの空白の時代が誕生した。

 

 そして現在。

 内密にされ続けてきた時代は、現在になっても秘密のまま。

 それがどんなに恐ろしいことかも分からぬまま、時代は秘密のベールに包まれて今も安らかに眠り続けている・・・。




 

+*あとがき*+

 初めましてorこんにちは!!雷千です。

 私のリア友の皆さんには予告していたと思うのですが、このたびこのアメブロで私の小説をUPすることにしました!!最初からこんな感じでいいものかと思っているのですが・・・とりあえずここまで読んでくださった貴方に感謝です!!

 これからもこんな感じで小説を書いていけたらなぁーと思っています。あと予定ではありますが、「妖共」の他に「奇奇怪怪」という小説もUPしたいと思っています。暇な方等お付き合いいただけると嬉しいです。

 

§余談§

 小説の感想、アドバイス等ありましたら、コメして下さると有難いです。