二次創作Ⅴ(10) | ~トーラムメモ(オルクス兼)~

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【注意】
・主にシナリオの感想・考察・NPCまとめになるため、倒し方とかの攻略系は有りませぬm(_ _)m

すらまっぱぎー…やかんです(^^ゞ

イリスが襲われているのを目撃したアルク。
一体どうなるのでしょうか…

今回も安定の妄想でゆきます(^^ゞ

ヴェルト「開幕です。」

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第10話〈決死〉

イリスを襲おうとしている巨大な魔物…
ラカウ平野の西側に生息しているラヴァーカという生き物だ。
ちゃんとしつけをすれば荷車を引くような大人しい生き物のはずだが。

アルク(尋常じゃない怒りようだ…。イリスの奴、縄張りにでも入ったのか?
ってそれよりも!近くに助けは…)

アルクは周囲を見回すが、冒険者どころか人っ子一人見当たらない。
もし冒険者がいたとすれば、さっきの悲鳴で即座に駆けつけているだろう。
それが無いという事は。

アルク(街に助けを呼びに行ってる時間は無い!でも俺が助け出せるはずも無いし…ああ、どうすれば良いんだ!)

ドンッ。

アルクは拳を地面に打ち付ける。
すると、拳に木の棒のような物が触れた。

アルク「―えっ?これは…」

持ち上げてみると、それは弓だった。
茂みに隠れて今まで見えなかったのだ。探ってみると、更にいくつもの弓が落ちていた。
おまけに矢も一本ある。

アルク(何でこんなに弓が…?まあいい!もうこれにかけるしかない!)

アルクは一番状態の良い弓を選ぶと、矢をつがえてラヴァーカに向けた。

アルクが考えた作戦はこうだ。
まず、矢を放ってラヴァーカの注意を引き付ける。
その後自分がおとりになって逃げることで、イリスからラヴァーカを引き離す。
…というものだ。
ラヴァーカからは10メートル以上離れているのだから、きっと逃げ切るはず。

問題は、肝心の矢が当たるかどうか。
アルクは矢を届かせるため、思いっきり弦を引いた。

引いたはずだった。

アルク「ぐぬぬぬん…!何でこんなに固いんだよ!?」

思った以上に弓が硬く、うまく引き絞れない。
アルクが四苦八苦している中、ラヴァーカはイリスの目の前まで迫っている。

アルク「くそっだめだ、頼む当たってくれ!」

アルクはありったけの力を込めて矢を放った。
バシッ

という音と共に、矢が放たれる。

しかし、アルクの思いとは裏腹に矢は弱々しく弧を描くように飛ぶと、ラヴァーカの背に当りあっけなく跳ね返った。

アルク「えぇえ…めちゃくちゃ頑張ったのに…」

しかし当初の予定通り、ラヴァーカはこちらを威嚇してきた。
それと同時に、イリスもアルクの存在に気づく。

イリス「あ、アルク君?どうして…じゃなくてはやく逃げるのよ!」

ラヴァーカは想像以上の勢いでアルクに突進してくる。

アルク「なっ…ラヴァーカなめてた!こいつ速い!――と、うわぁ!?」

アルクはその場から走りだそうとしたが、想像とは違うラヴァーカの動きに慌てたのか、地面から突き出た石につまずいてズテッと転んだ。

…正確に言えばラヴァーカは決して速くない。
アルクの身体能力が低過ぎて、ラヴァーカが速く見えているだけなのだ。

すぐに起き上がって後ろを振り返ると、すでに目の前までラヴァーカが迫っていた。
先程のイリスと全く同じ状況だ。

アルク(何て格好悪いんだ…。でも、俺にしてはよくやった方……だよな。)

ラヴァーカは大きな口を開けてアルクに迫る。

その瞬間。

アルクの目の前に、幾つもの白い閃光が閃いた。

To be continued...
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決死の覚悟で矢を放ったアルク。
しかし、今度は自分自身が窮地に陥ります…

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