出会い
私と彼の出会いは高校3年になるくらいの頃だったと思う。
サイトで知り合った同い年の男の子。
最初はただのメル友だった。
1日置きくらいの頻度でしかメールもしなかったし、本当になんとも思っていなかった。
私はその後、年上の彼氏が出来た。
でもからかわれてただけだったみたいで、私の誕生日にデートの約束をしてたはずなのにすっぽかされた。
そんな話しをメル友であった彼にした。
彼とはたまに電話もする仲になっていたため、心配した彼から電話がきた。
「お前大丈夫か?」
「ほんま最低やしそいつ」
「ほんまに別れとき?」
受話器の向こう側から配してくれる彼に対し、私は18歳になったはずなのに、まるで子供がだだをこねているときのように、大声をあげて泣いてしまった。
すると、受話器の向こう側から、予想外の言葉が私に投げ掛けられた。
「俺ぢゃあかん?」
「お前の事大事にする」
アタシは一瞬で恋に落ちてしまった。
その言葉を簡単に信じてしまったから。
悔しさと悲しさの涙から、嬉しさと切なさの涙に変わった。
単純だった。けれど彼なら大丈夫だと思えた。あの時は。
