誕生
7/15
18:18に緊急帝王切開で誕生。
32w0d 1612gの小さな男の子でした。
麻酔から覚めたら旦那が側にいて、「赤ちゃんは?」と聞いたら「産まれた時、泣かなかったんだって。」とだけ教えてくれました。
そして「今から先生のところに行ってくるね」と言って病室を出て行きました。
その間、看護師さんが何度か病室に来ましたが赤ちゃんについてはおめでとうとも何も言われず。
暗い部屋でシーンとしていると、頭が冴えて入院してから4日間の出来事が一気に頭の中をめぐり、実際赤ちゃんを見ていないのでぺったんこになったお腹がやたら不思議で、旦那が帰ってくるまで自分の心臓の音と、足に付けられていた血栓防止のエアーポンプの音だけじっと聞いていました。
旦那は個室で先生2人と3人で話をしたそうです。
なかなか話出さないので、大丈夫だよ、大丈夫だから話してとお願いしました。
産声をあげなかったこと、15分ほど脳に酸素が回っていなかったこと、NICUで頑張っていることを言葉を選びながらゆっくり話してくれました。
そんな状況で産まれて、今なお頑張ってくれていると聞いて、産んでしまってごめん。本当にごめんね。としか思えませんでした。
赤ちゃんに頑張れとは思えませんでした。過酷な状況で産まれてきてくれて、今もこれ以上ないくらい頑張っていると思ったらかわいそうで頑張れなんて思えなくて、ひたすらかわいそうで仕方ありませんでした。
面会時間も過ぎていたので、旦那は一旦帰ることになり、帰り際封筒を渡されました。
今日は見ないでね、休んでねと言われたけど、見ずにはいられませんでした。
7/15③ 誕生
7/15
手術室まで数メートル、ストレッチャーを押しながら、私の目を見て「大丈夫ですよ」とゆっくり笑顔で話しかけてくれた男性がいました。
よくテレビで聞く、いちにっさんっの掛け声で手術台に乗せられ、手術着を脱がされ、手足をバンドか何かで固定されました。
手術着着てたの数十秒くらいだと思います。
メガネの年配の男性が、「体重何キロ?」と聞いてきました。
私「57か58くらいです」
そういえば入院してから、体重計られてないな…
男性「よし。マスク吸ってると麻酔がかかっていくからゆっくり吸ってね」
看護師さん「誰か手を握っててあげてくれる?」
無意識で看護師さんの手を握りしめてたみたいでした。代わりの方が大丈夫大丈夫と言いながら握ってくれました。
上を見るとライトに自分の全身が映っていました。
茶色の消毒液をぶっかけられたのがライト越しに見えました。その後もう一度消毒されました。
この時、何かを入れられ、生暖かい液体が流れていくのを感じました。
思っていたより勢いよく羊水、だと思います。流れていきました。
D先生の ◯◯ ◯◯さんの~始めます~と声が途切れ途切れ聞こえて、ライトを見ていられず、目を閉じました。
私まだ起きてますが!切るんですね!ってたしか心の中で叫んでました。
腕を動かしても動かなかった記憶があります。
そこからは麻酔が効いて記憶がありません。
後から母子手帳を見ると、産まれた時間が18:18になっています。
エコー見ていたのが18時だったのは覚えているので、心拍急降下してから15分足らずで出産したことになります。
この日は旦那が仕事休みで、1日一緒に病室にいてくれました。
でも、病院のごはんがあまりに味気ないのでふりかけを買ってきてほしい、という私のアホなお願いのせいで18時にエコーに行ったときには外出していました。
病室に戻ると看護師さんに「旦那さんですね?荷物持ってこちらへ!」
先生に「もう今から帝王切開で出します!」と言われたそうです。
ギリギリで間に合ったみたいでした。
7/15②
7/15夕方
地中海熱とは異なるような…なんだか分からないモヤモヤ感をお腹に感じ、コルヒチンを一錠追加で飲む。
看護師さんが医師に報告に行きました。
午後二回モニターを取りましたが、芳しくない様子。
赤ちゃんの心拍が急降下し、酸素マスク装着。看護師さん3人がかりで私の体勢を変えたり呼吸法を指示したり…
17時からのモニターでも赤ちゃんの元気がなく、エコーで見ましょうと処置室へ移動。
ここで初めてE先生登場。見るからにスーパードクターといった感じ。
E先生同席の上、エコー開始。
始まってすぐ
E先生 「 32wじゃないの?」
D先生 慌ててモニター確認。どうやら前に診た患者さんのデータが残ったままで診ていた模様。
おい!
気を取り直してエコー。
E先生 「いつからこうなの?結構前だよね?」怒った声。
D先生 「でもこの状況は◯◯先生と、◯◯先生には報告しています!」絶叫気味。
報告?
報告っていうのは、自分一人で判断できない人が上司に対して行う行為ですよね?
あなた私の主治医でしょう?
私は今まで1人で判断できない医者に任せていたのか!
昨日のうちに1人で判断できる医師が診察する必要があったんじゃないか?
誰の判断で妊娠継続を選択したのか、実際私を診ていない医者が決めていたのか。
あなたじゃ不安だ、他の人に診てもらいたい!となぜ言えなかったか。
その時赤ちゃんの心拍が急降下。
あの時の、心臓の音が急にゆっくり、本当に止まりそうな程ゆっくりになった音を思い出すと吐き気がするほど不安に襲われます。
E先生 「カイザー!」怒鳴り声。
(カイザーと聞こえたけど、開腹!だったのかな。)
この時ちょうど18時くらい。
途端にそれまで誰もいなかったフロアにわらわらと10名くらいの白衣が集まりました。
電話しながら部屋を飛び出すE先生。
看護師さんが私に馬乗りになってお腹を押さえていたように思います。
すぐに丸裸にされ、手術着に着替えさせられ、ストレッチャーへ。
馬乗りになっていた看護師さんが話す声。「こっちお願いしていい?あたし手術の準備に行く。」
「先生、手洗って手術室行ったら?」
この先生、とは主治医のD先生を指します。
看護師さんに指示されている訳です。
怖くて涙が出て声が全く出ませんでした。
